【no.354】AIアナウンサー「荒木ゆい」を地上波テレビ局が採用。放送現場の働き方が変わる?

AIアナウンサー「荒木ゆい」を地上波テレビ局が採用。放送現場の働き方が変わる?

高知県を放送エリアとする地上波テレビ局(フジテレビ系列)「高知さんさんテレビ」に、AIアナウンサー「荒木ゆい」が番組アナウンサーとして採用された。

「荒木ゆい」は、株式会社Specteeが開発した音声読み上げサービスだ。文章を音声で読み上げる「Text to Speech」技術にディープラーニング(深層学習)を取り入れることで、より人間に近い滑らかな発音での音声読み上げを実現している。

スタジオの空きやアナウンサーの拘束時間から開放される

これまでの番組制作では、ニューススタジオでアナウンサーなどが読み上げる音声を録音する必要があった。そこで課題となっていたのが、人員確保やスタジオスケジュールの調整だ。

「荒木ゆい」を採用することで、原稿をPCに文字入力するだけでアナウンス音声を準備できるようになる。スタジオの空きやアナウンサーの拘束時間を気にすることなく、効率的な番組制作が可能となる。

社員等の拘束時間の削減、一般的なスペックのPCでもアナウンス音声を作成でき、効率的な業務分担も実現しているという。

高知さんさんテレビでは今後、「荒木ゆい」を放送以外のイベントやウェブサイトでも活用することで、さらに効率的な働き方を推進する予定だ。

めざましテレビで「AI天気」の実証実験も

2019年4月、「荒木ゆい」の開発元であるSpecteeは、フジテレビ系列「めざましテレビ」、日本気象協会と連携し「AI天気」の実証実験も行った。

近年、異常気象などにより、季節外れの寒さや高温の日が多く発生している。日本気象協会が実施した調査では、「あなたがこの1週間の中で、天気予報を見る目的や理由をお選びください」と質問を行ったところ、傘などの持ち物の参考のために天気予報を利用している人が最も多く(69.3%)、続いて、服装を決めるために参考にしている人が多い(46.5%)との結果がでている。

上記の結果から、日本気象協会は、天気予報において体感を重視した服装や持ち物に関する情報が重要であると考えた。そうして、お天気情報カメラなどのカメラ映像をリアルタイムに解析し、服装などの判定をする「AI天気」が実証実験として行われたのだ。