【no.453】電通の底力が作り出した、オフィスにAIがある日常

電通の底力が作り出した、オフィスにAIがある日常

デジタル施策がビジネスの成長を牽引する中心的存在となった近年、コンサルティングファームと総合広告代理店の境界が薄れつつある。

ITを得意とするコンサルティングファームを中心に、広告代理店を買収しデジタルマーケティング領域への進出を加速させる流れがある一方、広告代理店はコンサルティング部門を立ち上げ、データドリブンなマーケティングを提供する基盤を整えている。

しかし、AI活用、導入という文脈で、ITコンサルティングファームではなく広告代理店をに声をかけるイメージが湧かない人も多いだろう。

そんなイメージとは裏腹に、株式会社電通ではAI関連の相談が増加し続けているという。社内では、AI導入支援分野に名乗りをあげるかのように、「AIでオフィス全体をラッピング」する社内イベントを2週間にわたって開催した。

これはいったいどのような取り組みなのか、どのような目的を持って行われているのか。全貌を、電通でAI活用を推進する横断組織「AI MIRAI」統括の児玉 拓也氏に取材した。

AIでオフィスをラッピング

「AIでオフィス全体をラッピングする」という言葉の通り、電通本社の入口脇には巨大なポスターが飾られ、そのすぐ下にはオリジナルの肩書きを生成してくれるという名刺作成機が置かれていた。

このイベントでは、各業務に関連するAIを電通の社員が企画・制作し、オフィス全体に導入している。

クリエイティブ領域に強みを持つ広告代理店だけあり、

  • ブレインストーミングをスポーツにするAI会議室
  • オフィス内の社員の表情により全社のムードを測定し、それによりリアルタイムに価格が変わるパン屋

など、AIをより身近に感じられるシステムが数多く導入されていた。

ほかにも、実際に行われたプロジェクトの概要や、今後、クライアントへの提案材料になりそうな開発中のAIなどの展示も目立っていた。単に展示をするだけでなく、AIに興味を持った社員向けの機械学習ハンズオン研修も同時に実施されていたという。