【no.494】CES 2020:インテルが考えるノートPCの未来は、「AI」と「折り畳み」がキーワードになる

CES 2020:インテルが考えるノートPCの未来は、「AI」と「折り畳み」がキーワードになる

PCは死にかけている──。そんな主張が重視されたことは、あまりない。それどころか「iPad Pro」の“侵攻”にもかかわらず、PCは仕事に使うデヴァイスとしての地位を固めてさえいる。

だが、PCはこれからどこへと向かうのだろうか? そして「ムーアの法則」を過去のものとし、いかに進化し続けるのだろうか?

インテルは「CES 2020」で、未来のPCの考えうる姿と、それがどう働くのかについてのヴィジョンを提示した。一見したところ、それはスマートフォンの未来とも、そして現在とも異なるもののようである。そこから見えたのは、折り畳み式の画面、人工知能(AI)、そして「Chrome OS」だった。

重要性が増すAI関連機能

なかでも、すぐに手に入るものがAIである。なぜなら、すでにここにあるからだ。「Ice Lake(アイスレイク)」と呼ばれるインテルの最新世代コアプロセッサーは、AIに最適化された機能を搭載したPCというかたちで、すでに出荷が始まっている。

その筆頭に挙げられるのが「インテル ディープラーニング・ブースト」と呼ばれる機能だ。アルゴリズムが新しいデータを訓練に基づいて解釈するプロセスである機械学習の推論を、端末内蔵型(オンデヴァイス)で加速させる。

CES 2020におけるインテルの基調講演で詳細が示された通り、年内にも出荷が開始される次世代アーキテクチャーの「Tiger Lake(タイガーレイク)」は、2桁に及ぶ性能の向上、「Thunderbolt 4」の統合、新型グラフィックアーキテクチャーなど、誰もが期待していたような性能の向上を実現している。それだけでなく、AIのタスクを扱う手法においても優れた改善が施されている。

「(AIは)プラットフォームにおいて、あらゆる重大な要素と同等に重要な存在になっています」と、インテルでクライアントコンピューティングを担当するジェネラルマネージャーのグレゴリー・ブライアントは言う。「わたしたちのロードマップとイノヴェイション、研究開発、エンジニアリング、開発者たちとの協力関係を推進するという観点において、最優先される存在なのです」