【no.442】AIのディープラーニングで脳の病気を発見 医療機器に初承認

AIのディープラーニングで脳の病気を発見 医療機器に初承認

AI=人工知能がみずから学習するディープラーニングと呼ばれる技術を使って、脳の画像から病気を見つけるシステムを東京のベンチャー企業が開発し、医療機器として承認されました。ディープラーニングを活用したAIのシステムが国の承認を受けたのは国内で初めてです。

新たなシステムは、AIを使った画像解析のソフト開発を行っている東京大学発のベンチャー企業「LPIXEL」が開発しました。

システムではAIに、くも膜下出血にもつながる脳動脈りゅうの患者と健康な人の脳のMRI画像を読み込ませることで、AIがディープラーニングの技術でみずから学習し、病気の画像で見られる特徴を把握します。

そして、脳のMRI画像から脳動脈りゅうの疑いがあるかどうか判定し、医師の診断を支援します。

画像から脳動脈りゅうを見つけられたのは、専門の医師だけだとおよそ68%でしたが、システムでは77%ほどに精度が上がったということで、先月、医療機器として承認されたということです。

厚生労働省によりますと、ディープラーニングを活用したAIのシステムが医療機器として国の承認を受けたのは初めてだということです。

LPIXELの島原佑基社長は「AIを生かすことで、より正確に診断でき、医療現場が変わっていくと考えている。今後、ほかの病気でも診断支援ができるようにしたい」と話しています。

【no.441】歯の磨き残し、AIが見逃さない

歯の磨き残し、AIが見逃さない

プロクターアンドギャンブル(P&G)は、充電式電動歯ブラシ「ブラウン オーラルB」シリーズに、人工知能(AI)を搭載した「ジーニアスX」を追加、今月下旬に発売する。AIに数千人のブラッシングデータを学習させ、ユーザーのパターンと照合する。またスマートフォンのアプリでどこを磨いているかを表示し、磨き残しを可視化する。市場想定価格は3万4800円(消費税抜き)。虫歯や歯周病の予防につなげる。

モーションセンサーがブラシの持ち方、動かし方、スピードなどを検知し、AIが学習したデータと照合する。ブラッシング傾向を分析し、アドバイスすることで、オーラルケアの質を向上させる。

アドバイスは、スマートフォンアプリを通じて表示する。また、同アプリでは現在どこを磨いているかをリアルタイムに表示できる。磨き残しも表示し、しっかりと歯こうを除去できる。手軽に正しく歯を磨けるようサポートする。

【no.440】Preferred Networksとアフレル、ロボットカーを動かしながら学べるプログラミング教材を無料公開

Preferred Networksとアフレル、ロボットカーを動かしながら学べるプログラミング教材を無料公開

AIのビジネス活用が大きな注目を集めているが、初学者が機械学習・ディープラーニング技術の理解を深めるために自由に利用できる日本語教材は未だ少ない。

そんな中、Preferred Networks(以下PFN)とアフレルは、ロボットカーを動かしながらディープラーニング技術の基礎知識を学べるプログラミング教材「実践!Chainerとロボットで学ぶディープラーニング」を共同開発し、10月7日より無料公開した。ディープラーニング技術の学習機会の提供、実務領域への活用促進を目的としている。

Pythonから「Chainer」までロボットカーで学べる

PFNは山梨大学との共同研究を行い、ディープラーニングを応用する実践的知識を学習するための高等教育向け教材を開発した。2019年7月から、山梨大学工学部2年生向けプログラミング実習において、本教材を使った授業を実施している。

 

【no.439】「シリコンバレーよりメルカリ」、海外のすご腕AI技術者が殺到する秘密

「シリコンバレーよりメルカリ」、海外のすご腕AI技術者が殺到する秘密

メルカリに限らず、AI(人工知能)技術を競争力の源泉にしているAIスタートアップの多くは、エンジニアに占める外国人比率が他の企業より飛び抜けて高い。例えば人事や介護分野のAIを開発するエクサウィザーズは半分弱、エッジデバイス向けAI技術を開発するLeapMindは3割が外国人のエンジニアである。

外国人エンジニアを積極的に採用する理由は明白だ。AIスタートアップの人事担当者は「日本人のAIエンジニアは絶対数が足りない」と口をそろえる。

救いとなるのは外国人のAIエンジニアだ。米リンクトイン(LinkedIn)などのSNS(交流サイト)を通じて求人を出すと、日本人よりも外国人からの応募が多くなるという。エクサウィザーズの人事担当者は「創業当初から優秀なエンジニアを広く求めた結果、自然と外国人比率が高くなった」と語る。

では、外国人AIエンジニアはなぜ就職先として米国ではなく日本を選ぶのか。「東京の生活が好き」「日本文学が好き」「たまたま親の駐在で日本に縁があった」など理由は様々だが、複数のエンジニアは「米国はあまりにもエンジニア同士の競争が激しすぎる」と回答した。

あるエンジニアは「東京は米シリコンバレー周辺のようなエンジニア同士の激烈な競争がない分、目の前のサービス開発に集中できる」と語る。米国のような高い給与は期待できない一方、そこそこの収入で便利な生活を送れるのは東京の大きな利点だという。

今後、大企業かスタートアップ企業かを問わず、AIを競争力の源泉にするなら外国人エンジニアの活用は不可欠なのが実情だ。日本のオフィスで働く外国人AIエンジニアの実像と、人材を引き付け活用するスタートアップ企業の工夫を明らかにする。

【no.438】AI記者、AI小説家、そしてAI作曲家も――創作する人工知能を支える技術 (1/5)

AI記者、AI小説家、そしてAI作曲家も――創作する人工知能を支える技術 (1/5)

画像認識や自然言語処理といった技術の進化で、機械は人間と同じように周囲の環境および言葉を認識できるようになってきている。最近では機械が文章を書いたり、絵を描いたりする例も出てきた。今回は、こうしたコンテンツ生成の事例や技術についてまとめた。

AIがスポーツ記事を作成

米国のローカルメディアRichland Sourceが開発した「LedeAI」は、スポーツ記事を作成するAIだ。さまざまなスポーツの試合結果を共有するサイトScoreStreamから高校スポーツに関するデータを取得し、あらかじめ学習させたスポーツニュースの記事構成パターンに当てはめて記事を作る。

2018年に行われた実証実験では、6カ月間で1万8000本以上の記事を書き上げた。作成された記事を人間がチェックしたところ、その内容に誤りはなかったという。ScoreStreamを見ても必要な情報は手に入るが、記事としてまとめたほうが試合内容をイメージしやすいだろう。

こんな指摘もある。米カリフォルニア大学サンタバーバラ校と米陸軍の共同研究によると、多くの人がコンピュータよりも自分の能力のほうが高いと信じ、たとえAIが良いアドバイスをしても聞く耳を持たないケースがみられたという。上記の例だと、人間の記者が記事を執筆するのをAIがサポートすることも十分考えられそうだが、肝心の人間がAIを使いこなそうとしなければその恩恵は受けられない。

では、コンピュータに対する信頼度はどうすれば高まるのか。これも研究によって、人間に近いコミュニケーションをすれば信頼度が上がることが分かっている。例えばスマートスピーカーやチャットbotで人間の話し言葉に近い形でコミュニケーションすると、人間は機械にも親近感を覚えるはずだ。

【no.437】正確な予測で無駄を削減!AI予測の活用事例まとめ

正確な予測で無駄を削減!AI予測の活用事例まとめ

AIにできる予測とは

予測とは

予測とはデータに基づいて未来に実現しうる数値や結果を予想することです。

予測はビジネスにおいても重要で、物流や小売店は売上の予測をもとに在庫や仕入れの量を決定していることが多いです。

そのため、予測の精度は利益を大きく作用し、精度をあげることが利益向上に繋がります。

使えるデータは「時系列データ」

AI予測で使われることが多いのが「時系列データ」です。

時系列データとは時間軸にそって表されたデータ形式のことで、一定期間の気温のデータや売上のデータなどがそれに当てはまります。

AI予測では時系列データを分析することで傾向や法則性を見つけ出し、未来の実現値を予測します。

どんなことが予測できるのか

需要予測や売上予測など

需要予測や売上予測といった分野では特にAIが生かされることが多い傾向があります。

例えば、AIを使って明日何が何個売れるのか正確に予測できれば、それに見合った仕入れをすることができます。

特に小売店や飲食店などであれば日々の売上データが入手しやすいため、AI予測を導入するには最適だと言えます。

今までは人間の勘と経験に頼っていた

今まで予測は人間の勘と経験に頼っていました。確かに、その職に従事してきたベテランであれば、ある程度正確な予測が可能なのかもしれません。

しかし、人口が減少し、多くの産業で後継者不足が叫ばれる今、人の勘や経験に依存すると、大切な技術の継承が困難になってしまう懸念があります。

また、膨大なデータを人間が処理するのは困難でデータの量が圧倒的に増える今、人間だけの力では全てのデータを分析することはできません。

そのため、これからは人間に代わってビッグデータの分析と予測をより早くできるようなソリューションが必要となります。

【no.436】文章を正しく理解できない人がAIに負ける理由

文章を正しく理解できない人がAIに負ける理由

急速な進化を続けているAI(人工知能)。すでに身近な商品やサービスに組み込まれ始めており、いずれAIに代替されてしまう仕事も出てくるだろう。

「AI(人工知能)時代を生きるためには読解力が必要だ」。

新井紀子・国立情報学研究所授はそう断言する。新井氏は「ロボットは東大(東京大学)に入れるか」(東ロボ)というAIのプロジェクトを率いた数学者だ。東ロボは2016年の高校生向け模擬試験で、MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)クラスの複数の大学に「合格可能性80%以上」という判定をたたき出した。

AIの力を世に示した新井氏が、なぜ読解力の重要性を説くのか。それはAIの弱点も知るからだ。実は東ロボでは、東大合格が難しいという判断に至った。国語や英語の長文読解に歯が立たない、図の示す内容がわからないといった課題を克服できなかったためだ。

AIは“意味”を理解できない

『週刊東洋経済』は10月7日発売号で、「AIに負けない読解力を鍛える」を特集。AIが不得手とする読解力を鍛えるにはどうすればよいのか。本特集ではその方法を伝授する。

『週刊東洋経済』10月7日発売号の特集は「AIに負けない読解力を鍛える」です。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

「AIは“意味”を理解できない」と新井氏は言う。その理由はAIの仕組みにある。「モーツァルトの最後の、そしてたぶん最も力強い交響曲はこの惑星と同じ名前をしている。この惑星の名前を答えよ」という問題をAIはどう解くか。

まず問題文を単語に分解して構文解析を行い、膨大なデータから重要なキーワード(「モーツァルト」「最後」「交響曲」など)を決める。それをウェブ上にあるような大量の情報の中から検索し、キーワードと一緒に現れる惑星の名前があれば、それを答えとして返す(なお正解は「ジュピター」)。

つまりAIは文を読んでいるのではなく、確率と統計に基づいてデータ処理をしているだけ。その結果として、答えが「よく当たる場合がある」というのが実態だ。しかも答えの正しさは保証できない。

【no.435】2019年10月のAI関連イベントまとめ

2019年10月のAI関連イベントまとめ

【AI】第2回 初学者向け ビジネスへのAI活用勉強会 in 名古屋(CODE BASE)


日時:2019/10/09(水)
場所:CODE BASE NAGOYA
愛知県名古屋市中区葵1丁目23−14 6F

Pythonもくもく会 in 名古屋 #9


日時:2019/10/09(水)
場所:貸し会議室 – 貸し会議室イールーム名古屋駅前D
愛知県 名古屋市中村区 名駅 3-13-28 名駅セブンスタービル 1009号室

Pythonで学ぶ時系列データ解析入門


日時:2019/10/09(水)
場所:秋葉原駅徒歩5分
台東区台東1丁目11番4号 誠心Oビル3F

DMM iOS meetup


日時:2019/10/09(水)
場所:DMM.com
東京都港区六本木3-2-1(住友不動産六本木グランドタワー24階)

【シューマイ】Tech Lead Engineerから最新技術を学べ!Rails編×station


日時:2019/10/09(水)
場所:Repro株式会社さま オフィスイベントスペース
東京都渋谷区代々木1丁目36-4 全理連ビル 4階

2019/10/10

深層学習を用いた画像セグメンテーション入門


日時:2019/10/10(木)
場所:秋葉原駅徒歩5分
台東区台東1丁目11番4号 誠心Oビル3F

Oracle Digital Meetup #4 – 東京開催!データ分析ハンズオン!


日時:2019/10/10(木)
場所:日本オラクル 本社
東京都港区北青山2-5-8 (オラクル青山センター)

AI×Blockchain – GMO次世代勉強会 2019 fall【大阪】


日時:2019/10/10(木)
場所:シナジーカフェ GMO Yours
大阪府大阪市北区大深町3番1号 グランフロント大阪タワーB 23階

PyFukuoka #7


日時:2019/10/10(木)
場所:サンライトビル4階
福岡県福岡市中央区渡辺通5丁目23−8

 

 

【no.434】テスラがAI開発のスタートアップを買収。Autopilot開発体制を強化

テスラがAI開発のスタートアップを買収。Autopilot開発体制を強化

テスラのイーロン・マスクCEOが 2019年の終わりまでに完全自動運転機能を完成し、2020年にはハンドルを握って運転する必要がなくなるだろうと発言したのは今年2月のことでしたが、テスラはまだ自動駐車/出迎え機能のSmart Summonを、予定より大幅に遅れてリリースしたばかりです。このままでは目標とする時期を逃してしまう可能性が出てきました。

とはいえ、今回は遅れるにしてもそれほど大きく時期がずれることはないかもしれません。米CNBCは、テスラがコンピュータービジョン専門の新興企業DeepScaleを買収したと伝えました。またDeepScaleの共同創業者でCEOのフォレスト・イアンドラ氏も、LinkedInのページに「今週よりテスラのAutopilotチームに加わり」ディープラーニングと自動運転の開発に携わると記しています。

イアンドラ氏はDeepScaleに関してなにも記してはいないものの、CNBCはテスラがすでにDeepScaleを完全に買収したと述べています。

テスラはほかの多くの自動車メーカーと異なり、自動運転システムにコストのかかるLiDARユニットを使わず、複数のカメラを使ったコンピュータービジョンの力で完全自動運転を実用化しようとしています。

そのルート選択はおそらくLiDARが案内する道よりも天候など諸条件に影響されやすい、少々険しいものになりそうですが、様々な道路標識や看板その他のオブジェクトを認識するAIを鍛えることで、完全自動運転を実現するユニットも作れると考えています。

ならば、今回の買収は完全に理にかなっていると言えるでしょう。テスラはすでにハードウェア的には完全自動運転を実現できるとしています。よって、あとはいかにソフトウェアを賢くしていくかがテスラの課題になっているはず。DeepScale買収によって、テスラオーナーが「居眠りしていても」愛車が家から仕事場まで送り届けてくれる朝が、忘れた頃にOTAアップデートでやってくるかもしれません。

ただそれより先に、Smart Summonの動作をもっと素早く、それこそスマートにして欲しいと願うテスラオーナーがたくさんいそうではあります。

【no.433】仕事がときめくAIの魔法 ~ますくどめそっど~ (1/5)

仕事がときめくAIの魔法 ~ますくどめそっど~ (1/5)

皆さんは仕事でときめいてますか?

仕事にはときめきが必要です。そこで多くの会社は、AIの魔法でときめこうとしています。しかし、プレスリリースや記者発表で世間をにぎわせるのは心ときめく成功事例ばかりではありません。「業務改革を信じて導入した人工知能が、偉いおじさんの口出しでドツボにハマって誰にも使われないなんて」と、落胆している人もいるでしょう。

ではAI導入の成功と失敗を分ける要因は何でしょう? それは「ときめくか、ときめかないか」です。ときめくAI導入とは何か。それを一緒に学んでいきましょう。

AI導入でよく挙げられる課題解決は、人間が行う作業の自動化です。人手不足を反映して、少ない人数で多くの仕事をこなすため、AIによる代替が求められています。よく話題に挙がる「単純作業をAIが行って、創造的な作業を人間が担う」が目標です。

しかし、人間が行う作業の単純な置き換えは、ときめくAI導入なのでしょうか。AI導入前に「ときめくか、ときめかないか」を判断することが大事なのです。

連載:マスクド・アナライズのAIベンチャー場外乱闘!

マスク

自称“AI(人工知能)ベンチャーで働きながら、情報発信するマスクマン”こと、マスクド・アナライズさんが、AIをめぐる現状について、たっぷりの愛情とちょっぴり刺激的な毒を織り交ぜてお伝えします。お問い合わせのメールは info@maskedanl.com まで。Twitter:@maskedanl

(編集:ITmedia村上)

ときめくAI導入における「お片付け」

一見すると人間が行う作業は、AIでも簡単に再現できると思われがちです。しかし、簡単な作業をAIに実行させるために作業全体の流れを洗い出し、データを準備して、判断基準を学習させるのは容易ではありません。人間にとっての単純作業が、AIにとっては難しく手間がかかるものだと後から気付いても遅いのです。

単純作業や事務手続きを全て自動化できるとは限りませんし、求められる精度、開発費用、維持コストなどを人間の場合と正確に比較するのも大変です。だからこそAI導入においては、ワークフローの見直しという「お片付け」が必要になります。