【no.594】不動産のチラシを内製したAIで自動作成 年間2880時間の作業時間削減

不動産のチラシを内製したAIで自動作成 年間2880時間の作業時間削減

株式会社オープンハウスは7月7日、AIとPRAを掛け合わせた物件チラシ全自動作成システムを開発し、2020年7月8日から運用開始すると発表した。

物件のチラシ作成業務が完全自動化することで、作成業務を年間およそ2880時間、広告審査時間をおよそ900時間削減できる。また、本システムを活用すると、顧客に対して非接触で物件を案内できるようになる。

>> プレスリリース

不動産のチラシにおける景品表示法の制約にも対応
オープンハウスが開発した物件チラシ全自動作成システムは、音声やテキストチャットでロボットに該当物件名を伝えることで、ロボットがRPAによってチラシ作成に必要な情報を社内システムから自動収集する。その後、AIが物件チラシを自動作成し、約2~3分でチャットやメールに返信される。

不動産のチラシには、景品表示法にて内容などに制約がある。これまでオープンハウスでは、その制約などのルールから逸脱しないために、審査にも時間と労力をかけていた。しかし、本システムを活用することにより、AIがルールに則ったうえで正しい情報を自動入力するため、審査自体のプロセスも大幅に短縮化および効率化される。

また、本システムの特徴は、「立地」「価格」「間取り」「学区」など、顧客に対しておすすめするポイントを変えたさまざまなバリエーションを最大14パターン作成できる点だ。そのため、顧客ニーズに合わせてチラシを選ぶことができ、その場そのタイミングで最適な提案が可能になる。

【no.593】AIベンチャーのプリファード プログラミング教育事業に参入

AIベンチャーのプリファード プログラミング教育事業に参入

人工知能(AI)ベンチャーのプリファードネットワークス(PFN、東京都千代田区)は6日、プログラミング教育事業に参入したと発表した。学習塾運営のやる気スイッチグループ(同中央区)と提携し、独自開発のカリキュラムを小学生向けに提供する。

「プレイグラム」と名付けられたこのカリキュラムは、米コンピューター教育の指針をもとに、PFNの技術者が開発した。ゲーム感覚でプログラミングの基礎を学び、そこで得た知識を使って画面上で作品を作り上げていく。最終的には、「テキストコーディング」と呼ばれる実際のプログラミングの現場で使うスキルが習得できる。

8月からやる気スイッチが首都圏で展開する3教室での対面授業とオンラインでの家庭学習にこのカリキュラムを導入する。

PFNは将来的には、仮想現実(AR)、機械学習や深層学習(ディープラーニング)といった人工知能の領域もカリキュラムに組み込む考え。

同日のオンラインによる記者発表会で西川徹最高経営責任者(CEO)は「ここで学んだ小学生が大人になったときに新たな事業を起せるような優れた人材を生み出していきたい」と語った。

【no.592】AIが会議のキーワードや関連画像をリアルタイムで分析・可視化 アイデア出しを活発に

AIが会議のキーワードや関連画像をリアルタイムで分析・可視化 アイデア出しを活発に

デザインスタジオのBIRDMANは7月6日、AIが会議中の会話を自動分析し、関連語句や画像をリアルタイムでスクリーンに表示するツール「Inspiration Wall」を発表した。発想が広がるような画像や言葉を提示することで“アイデア出し”を支援するという。価格は未定で、11月から販売を始める。

会議中の会話をマイクで拾い、AIが独自アルゴリズムで内容を分析。会議のキーワードを自動で抽出し、その関連語句や類語をツリー形式でスクリーンに表示する。外部のフォトストックサービスのAPIと連携することで、会話の内容に合った画像を自動で選出・表示し、視覚的なイメージを広げることもできるという。

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利用のイメージ図
会議開始時に発行するQRコードをスマホで読み取れば、画像や語句の表示を一時停止できる他、AIが表示した画像をリスト化して、お気に入り登録することも可能。会議終了後には、お気に入り登録した画像やテキスト化した議事録をスマホ画面で確認できるという。

デザインや広告制作での利用を見込み、月額課金制か、あらかじめソフトをインストールしたPCを販売する方式で提供する。AIは電通子会社のデータアーティストが開発した。将来はリモート会議にも対応するという。

【no.591】新型コロナでの給付金、AIで振り込め詐欺被害を防ぐ

新型コロナでの給付金、AIで振り込め詐欺被害を防ぐ

AIが変わった動きを検出し、振り込め詐欺被害を防ぐ
今回の実証実験の目的は、ATMコーナーで電話をしている状況をエッジAIカメラが検出することだ。

JVCケンウッドとビズライト・テクノロジーが提供するソリューションでは、電話をかけながらATMを操作している、順番を待っているなどの行動をエッジAIカメラが検出し、行内の職員に通知する。職員が状況に応じて適切な声がけをすることで、新型コロナウイルス感染症対策支援の給付金や助成金に関連した詐欺や振り込め詐欺による被害を未然に防ぐ。

また、実証実験で使われるエッジAIカメラは、映像を録画することなく、そのカメラ内でAIによるディープランニング処理をし、サーバーに映像を送信することなくカメラが独自に分析する。これにより、プライバシー情報が漏洩する危険性が少なくなる。銀行の既存のネットワークなども利用しないため、従来のセキュリティレベルを弱体化させる可能性もなくなる。

【no.590】グーグルがAI利用のスマート返信をYouTubeに導入、今後多国語展開も

グーグルがAI利用のスマート返信をYouTubeに導入、今後多国語展開も

Google(グーグル)のSmartReplyは、4年前にリリースされたAIテクノロジーを利用した省力化ツールで、GmailをはじめAndroidのMessages、Play Storeのデベロッパーコンソール、その他の場所で受信した内容を解析し、ふさわしい返信案の候補を表示する。 この機能をYouTubeのクリエーターも利用できるようになった。

同社の発表によれば、最新版のYouTube向けSmartReplyはビデオのクリエーターがファンのコメントに対して素早く効率的に返信できるようにすることを狙っているという

この機能はYouTubeのオンラインダッシュボードであるYouTube Studioに導入された。これは、クリエーターがビデオを管理し、統計をチェックすることなどによりチャンネルをプロモーションし、ファンとの交流を図るために設けられたツールだ。クリエイターはYouTube Studioのコメント欄からチャンネルのコメント全体を表示し、返信処理ができる。

YouTubeで多数のフォロワーを持つクリエイターにとってコメントへの返信は非常に時間のかかる作業だ。SmartReplyはこの問題の軽減を狙っている。

【no.589】出光興産らがAIで配船計画を最適化 計画時間は1/60に削減

出光興産らがAIで配船計画を最適化 計画時間は1/60に削減

計画時間を大幅削減 輸送効率は20%アップ
出光興産とグリッドによる実証実験は、石油元売り業界の喫緊の課題であった熟練担当者の経験や職人技に依存した配船計画策定を、AI最適化技術を用いて最適化および自動化を目指すというもの。

実証実験では、製油所から油槽所に製品を海上輸送する現実の配船オペレーションを再現するシミュレータ構築およびAI配船最適化モデルを構築し、AIによる最適な配船計画策定を実現した。

プレスリリースによれば、過去の実績データとAIによる配船結果を比較検証したところ、安定供給を実現しつつ輸送効率を最大20%程度改善できる配船計画の作成に成功したという。

さらに、計画立案速度も格段に向上し、これまで計画立案に要していた時間のおよそ1/60まで削減できた。これは、約1ヵ月の計画を数分で立案できるほどだそうだ。

構築された配船計画モデルについては、実働率・載積率・実車率の3つを掛け合わせた運航効率や、製品の積み付けバランス、航海時間や荷役時間も含めた船舶稼働時間など、さまざまな制約時間を考慮してある。そのため、計画の実効性においては、配船計画担当者や海運会社にとって違和感のない現実的な配船計画を作成できているとのことだ。

そのため、配船計画担当者の業務時間を大幅に削減するだけでなく、複数の配船計画を比較し、最良の計画を担当者が選択するという業務プロセスの改善にも期待できるとしている。

【no.588】AIは欧州のサッカーチームを勝利に導くか? データ解析でパフォーマンスを最大化する試みが本格化

AIは欧州のサッカーチームを勝利に導くか? データ解析でパフォーマンスを最大化する試みが本格化

データバックアップサーヴィス大手のアクロニスは、欧州各地の名門サッカークラブの信頼を次々に勝ち取り、データの管理を任されてきた。そして同社はそれらの情報を活用することで、顧客であるクラブの勝率アップに貢献しようとしている。

ロシア生まれのシンガポール人で蝶ネクタイ好きで知られるシリアルアントレプレナーのセルゲイ・ベロウソフが設立したアクロニスは、さまざまなデータのストレージやバックアップ、サイバー攻撃対策といったサーヴィスを、世界150カ国以上の企業に提供している。同社はこの数年で「アーセナル」「マンチェスター・シティ」「リヴァプール」「インテル・ミラノ」といった強豪クラブと契約を結び、試合の模様を記録した数千時間に及ぶ映像データのバックアップ業務を請け負ってきた。

これらの作業を開始してすぐ、アクロニスの担当者たちはあることに気づいた。保存しているデータを正しく分析すれば、チームのパフォーマンス向上に活用できるはずだと考えたのだ。

「わたしたちのところには膨大な映像データが集まってきます。それらを分析すればいいと考えたのです」と、アクロニスのシニア・ヴァイスプレジデントのヤン=ヤープ・イェーガーは言う。「どのチームからも聞かれました。『おたくのデータセンターにうちのデータが蓄積されていると思うが、それを使って何かできないだろうか?』とね」

膨大なデータから一定のパターンを“発掘”
野球や自転車競技、オートレースなどのスポーツでは、こうしたデータ主導型の手法はかなり前から当たり前だった。それをサッカー界が取り入れたのは、比較的最近のことだ。

いまではさまざまなデータを統計学的に分析する「マネーボール理論」と呼ばれる考え方が主なサッカークラブに浸透し、高い技術力をもつデータ処理会社が少数ながら頭角を表している。それでもイェーガーに言わせれば、まだ改善の余地は大いにあるという。

「トップクラスのサッカークラブのほとんどが、複数のデータサイエンティストを擁する専門のデータ分析チームをもっています。ところが、その技術はいまだに驚くほど未熟で、本当に優れた分析力を備えたクラブはごくわずかなのです」と、イェーガーは言う。

アクロニスが各クラブに提案したのは、機械学習を応用し、チームがもつ映像データに基づいてアルゴリズムを構築することだった。つまり、人工知能(AI)技術を利用することで、映像をはじめとする膨大なデータのなかから一定のパターンを見つけ出すことを提案したのだ。これが実現すれば、監督やコーチは的確な判断をよりスピーディーに下せるようになる。

【no.587】アマゾンは物流センターで「ソーシャル・ディスタンスの確保」にAIを活用する

アマゾンは物流センターで「ソーシャル・ディスタンスの確保」にAIを活用する

新型コロナウイルスの感染拡大によって消費者からの注文が激増しているアマゾン。物流センターにおける従業員の安全管理について批判が相次ぐなか、防犯カメラやセンサー、拡張現実(AR)などさまざまな技術を活用することで、ソーシャル・ディスタンスの確保を徹底しようと試みている。

新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウン(都市封鎖)が始まってから、外出規制の影響でAmazonで買物をする人が急増した。物流センターは注文への対応に四苦八苦し、従業員たちからは職場の安全管理よりも利益が優先されているとの批判が噴出している。

これに対してアマゾンは自社の方針を擁護し、感染対策の詳細の公表を遅らせてきた。そして同社はようやく、倉庫などでのソーシャル・ディスタンシング(社会的な距離の確保)に人工知能(AI)を活用していることを明らかにした。施設内の防犯カメラの映像を分析し、距離が近くなりすぎそうな場合に警告を発するシステムだという。

「Proxemics(プロクセミクス)」と呼ばれるこのAIは、アマゾンのロボティクス部門の特別チームが開発したもので、3月半ばから運用が始まった。アマゾンはテクノロジーを駆使して物流センターでのソーシャル・ディスタンスの確保に努めているが、Proxemicsもそのひとつで、現在は世界で1,000カ所以上の拠点で導入されている。

システムは数分ごとに防犯カメラの映像を取得し、人と人との距離が十分ではないと思われる事例があった場合、状況を確認する部署に送信する。なお、プライヴァシー保護のため従業員の顔には自動的にぼかしがかかるようになっている。

防犯カメラには物体の長さを確認するような機能はついていないが、AIは人間の大きさに基づいて距離を割り出し、危険の有無を判定する。警告が出た画像をスタッフが確認して感染のリスクがあると判断すれば、設備管理の責任者に詳細を報告して対応を促すという仕組みだ。

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アマゾンの物流センターのスタッフはマスクの着用と対人距離の確保が求められている。PHOTOGRAPH BY AMAZON

対人距離の警告は減少
新しいシステムは人の密集も判別できるようになっており、防犯カメラに15人以上が同時に写ると警告が出る。例えば、検温ポイントなどに人が集まってしまった場合に、すぐに注意を促すことができるという。

アマゾンはProxemicsについて、新型コロナウイルスの感染対策以外で利用することはないと明言している。こうしたシステムについては4月のブログ投稿ですでに言及していたが、これまで詳細については明らかにしていなかった。

ロボティクス部門担当ヴァイスプレジテントのブラッド・ポーターはProxemicsについて、建物内のどこに感染リスクが潜んでいるのか発見し、新型コロナウイルスからスタッフを守るためにどのような対策をとればいいのか考える上で役立つと説明している。具体的には、プラスティックの防御壁の設置場所や、動線を指示する床の表示を調整すべきところなどがわかるという。

Proxemicsで得られたデータを参考に各拠点が独自に対応した結果、3月下旬と4月上旬には防犯カメラの映像からの警告件数が急速に減少した。ポーターは「施設内で働く人たちに、アマゾンは対人距離の確保に本気で取り組んでいるという決意を伝えることができたと考えています」と話す。「いまではソーシャル・ディスタンシングを誰もが受け入れていますが、3月時点ではきちんと実践してもらうために説得が必要だったのです」

ポーターはまた、職場でのルールが守られているか確認するためにアルゴリズムを用いることは、最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾスの経営方針とも一致すると言う。実際、ベゾスの有名な言葉に「善意ではうまくいかないが、仕組みをつくれば機能する」というものがある。

【no.586】横浜銀など、営業記録システムを開発 AIを活用

横浜銀など、営業記録システムを開発 AIを活用

横浜銀行などは、金融商品の販売時に顧客とのやり取りを記録する「営業応接記録」の専用システムを開発した。人工知能(AI)が記入内容を一次的にチェックし、確認者の負担を減らす。入力時に行員が記入する項目の多くを選択式にして簡易化した。2020年度前半から業務に本格導入する。

AIによるデータ解析を手掛けるフロンテオなどと共同で開発した。過去の応接記録をAIに学習させ、応接時のやり取りや商品説明が適切かをチェックする。あらためて人の目で確認するが、時間を短縮でき、見落としも防げる。入力の効率化と合わせ、作業時間を計5割ほど削減できるという。

金融庁は銀行や証券会社に、保険や投資信託の販売時に説明の過程や顧客の反応を記録するよう求めている。同行ではこれまで記入様式が統一されていなかった。新システムでは顧客の年齢や販売商品を選択すると、記入すべき事項が表示される仕組みになった。

【no.585】資産運用はAIにおまかせ、米国ロボアドバイザー市場価値はもうすぐ1兆ドル突破

資産運用はAIにおまかせ、米国ロボアドバイザー市場価値はもうすぐ1兆ドル突破

ニュースサマリ―:InsideBitcoinsが5月18日に発表したデータによれば、米国におけるロボアドバイザー市場は2020年に前年比40%増で、市場価値が1兆600億ドルに達するそうだ。また、グローバル市場においてもロボアドバイザーを活用する投資家の数は過去3年間で5.5倍増加するなど急激な成長を遂げている。

重要なポイント:世界のロボアドバイザー市場は、コロナウイルスの影響を大きく受けることもなく高い成長率を維持している。運用資産総額だけでなく、一人当たりの平均資産額や投資家の数も大きな増加傾向にあり、急激な市場の成長を支えている。

詳細情報:一般的なロボアドバイザーは、オンラインアンケートで顧客から集めたデータを活用し、自動化されたアルゴリズム駆動型の資産運用サービスを提供している。

米国のロボットアドバイザー業界の主要なプレイヤーには、Betterment、Nutmeg、Personal Capital、The Vanguard Group、FutureAdvisoなどがあげられる。
米国は世界のロボアドバイザー市場の約75%を占め頭一つ抜けており、中国、英国、ドイツと続く。
日本市場に目を向けても、口座開設数が2020年の110万口座から2023年にかけて260万口座へ2倍以上に増えると予測され、市場は活況である。
主要なプレイヤーとしては「WealthNavi」や、お金のデザイン社の「THEO」、テーマ投資で有名な「FOLIO」が挙げられる。また、楽天証券やSBI証券といった大手証券会社の提供するロボアドバイザーも登場するなど競争が激化している。
ロボアドバイザーの特徴として、人間の関与をほぼ必要としない点や口座開設時の残高や手数料が低額で済む点が挙げられ参入ハードルが低い。
背景:ロボアドバイザーの運用実績を疑問視する声もあるが、数字として証明されつつあるという情報もある。