【no.723】AIカメラサービスに、新たなAIモードや混雑予測などを追加

AIカメラサービスに、新たなAIモードや混雑予測などを追加

オプティムは2021年1月28日、AI(人工知能)画像解析サービス「OPTiM AI Camera」の基本プラン(混雑状況可視化)に、新たなAIモードや混雑予測などを追加したと発表した。

同サービスでは、これまで屋内での画像解析に適した詳細モードのみを提供していたが、今回新たに屋内外両方での利用に適した標準モードが加わった。検知可能距離の目安が、従来の3~8mから3~15mになった。

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【no.721】【独自】資金洗浄、AIで防止…不正送金など検知する新システム導入図る

【独自】資金洗浄、AIで防止…不正送金など検知する新システム導入図る

金融庁マネーロンダリング(資金洗浄)対策強化のため、AI(人工知能)を活用して不正送金などを検知するシステムを作り、全国の金融機関での導入を図る。反社会勢力による銀行口座の開設や、犯罪組織の関与が疑われる資金のやり取りを防ぐ狙いがある。早ければ2021年度中に実用化し、対策が遅れている地方銀行などに利用を促す

【no.716】無調整でもほぼ人間 AI歌声合成ソフト「CeVIO AI」の実力

無調整でもほぼ人間 AI歌声合成ソフト「CeVIO AI」の実力

市販の歌声合成ソフトとして、ヤマハのVOCALOIDとともに独自の歴史を刻んできた「CeVIO」が1月29日、登場から8年を前に大きく進化。深層学習の技術を取り入れ「CeVIO AI」として、開発元のテクノスピーチが発売した。まずはその歌声を聴いてほしい。

「誰か教えて」(作詞作曲:いおたす) 曲は作曲者本人から許可を得て借りた

これは、ソフト上で楽譜を打ち込んで再生ボタンを押しただけで出力された音声だ。それだけでこのように人間らしい歌声が出力できる。「しゃくりあげ」や「ビブラート」といった歌唱表現も勝手に付く。メインボーカルとして起用するにはもう少し調整が必要だが、作曲中の仮歌に使うなら文句のないクオリティーになっている。人間らしい歌声を合成するまでの時間が短いため、作業を迅速に進められるのがメリットの一つだ。

【no.714】AI りんごなど自動的に収穫するロボットを開発 農研機構など

AI りんごなど自動的に収穫するロボットを開発 農研機構など

人工知能の技術を使って、人とほぼ同じ速さでりんごなどの果物を自動的に収穫するロボットが開発され、高齢化や人手不足が進む農家の負担軽減が期待されています。

ロボットを開発したのは、国の研究機関の農研機構と、立命館大学それに自動車部品メーカーのデンソーなどからなるプロジェクトです。

ロボットは、自動運転のゴルフカートに引かれて畑の中を移動し、2本のアームに取り付けた3本の爪が、りんごや梨などの果物をつかんで収穫します。

人工知能の技術を使ってカメラで色づき具合などをとらえ、果実が収穫に適しているか判断します。

果実を1つ収穫するのに必要な時間は11秒程度で、人とほぼ同じ速さだということです。

農研機構の草塲新之助さんは「高齢化や人手不足が進んでいる果樹の生産現場に、若い人たちにも魅力を感じてもらえるよう、さらなる改良をしていきたい」と話していました

【no.711】スーパー「ライフ」、AIによる需要予測を導入 生鮮食品などに対応

スーパー「ライフ」、AIによる需要予測を導入 生鮮食品などに対応

ライフコーポレーションは1月19日、日配品や生鮮食品の発注数をAIで予測するシステムをスーパーマーケット「ライフ」に導入すると発表した。従業員が手作業で発注数を算出していた時に比べ、所要時間を5割以上も減らせるという。2月までに全278店舗での稼働を予定している。

photoスーパーマーケット「ライフ」で取り扱う商品の需要をAIが予測

2018年から日本ユニシスと共同開発していたシステム「AI-Order Foresight」を使う。店舗の販売実績や販売計画の他、気象情報などのデータを基に、AIが商品需要を予測。日別の商品発注数を算出する。冷蔵を必要としない一般食品のみ対応していた従来システムよりも予測精度が高まったことで、販売期間が短く需要予測が難しかった牛乳や野菜などにも対応するのが特徴だ。

予測結果はライフの発注システムと連動しており、従業員の確認を経て発注する仕組み。予測モデルの改善を自動で行うため、データサイエンティストなど専門家が所属しない小売店でも同様のシステムを運用できるという。日本ユニシスはライフ以外の小売店にも「AI-Order Foresight」の提供を進める。

人手不足に直面する小売業界では、少人数で店舗を運営できる体制づくりや業務の自動化が急務になっている。特に多くの商品を扱う発注業務は作業の負荷が大きい一方、適切な数量を発注しなければ品切れや廃棄ロスにつながり、業務の自動化が期待されている。両社はこうした課題に対応するため、AI-Order Foresightを開発したとしている。

【no.705】わずか1日で“嫌悪”を学習したAI、「イルダ」が韓国社会に投げかけた質問

わずか1日で“嫌悪”を学習したAI、「イルダ」が韓国社会に投げかけた質問

人工知能(AI)チャットボット(自動会話プログラム)の「イルダ」の“ジェンダー嫌悪”が、社会的な議論として広がっている。20歳女性に設定されたチャットボットの「イルダ」は、セクハラの対象になったり、性的少数者への嫌悪の主体になったりした。AI技術で先行する米国などでは高まっている「AI倫理」に対する公論化が、「イルダ事件」を機に韓国国内でも始まった。 ■ 議論の中心になったイルダ  スタートアップの「スキャッターラボ」が昨年12月22日に開始したAIチャットボット「イルダ」は、発売してわずか20日で議論に巻き込まれた。イルダが利用者との対話で差別的な女性性を再現し、性的少数者を嫌悪する応答を示したためだ。8日に一部の利用者がイルダに向けてセクハラ的な対話を試みた事実が明らかになり、議論が初めて広がった。翌日にはイルダがレズビアンやゲイについて「嫌いだ」「憎々しい」と答えた点が批判の対象になった。

【no.704】AIでがん発見、熟練医並み 見逃し防止へ医療機器承認

AIでがん発見、熟練医並み 見逃し防止へ医療機器承認

国立がん研究センターは、人工知能(AI)を使って大腸の内視鏡画像から早期の大腸がんやがんの手前の段階のポリープを見つけることに成功し、医療機器として承認されたと発表した。25万枚の画像を使った学習で、熟練医なみの実力を備えたという。 【画像】画像解析AIを使った大腸がん検出の例  国がんによると、大腸がんになりうるポリープの発見率が1%上がれば、命にかかわる大腸がんが5%減るとされる。  医師の技術のばらつきによる見逃しを減らそうと、国がんとNECは共同でAIを使って診断を補助するソフトウェアの開発を進めてきた。  国がんの山田真善医師らは、約1万2千種類の早期がんやがんになる前のポリープの画像25万枚分をAIに学習させた。  有効性を検証したところ、判断しやすいタイプの病変は95%を正しく検出し、熟練医と同等レベルに達していた。判断しにくいタイプの病変でも78%を検出した。山田医師は「人間が認識しにくいタイプの画像をさらに学習させて精度を高めたい」と話す。

【no.703】“AI内視鏡”の医療機器承認を取得、国がんとNEC

“AI内視鏡”の医療機器承認を取得、国がんとNEC

国立がん研究センターとNECは、AIを用いて早期大腸がんや大腸前がん病変をリアルタイムに検出するAI診断支援医療機器ソフトウエア「WISE VISION 内視鏡画像解析AI」の医療機器承認を取得したことを発表した。欧州における医療機器製品の基準となるCEマークの要件にも適合している。

WISE VISION 内視鏡画像解析AIを用いて大腸内視鏡検査を行っている様子(出所:国立がん研究センター中央病院 内視鏡科の山田真善氏の発表資料、以下同)
WISE VISION 内視鏡画像解析AIは、内視鏡画像を解析し、早期大腸がんや大腸前がん病変を検出した場合に、その位置をリアルタイムで円マークと通知音を使って知らせてくれるソフトウエアである。内視鏡画像全体を網羅的に解析するため、「内視鏡医が意識していなかった場所を注視できるようになり、見逃しの抑制が期待できる」と国立がん研究センター中央病院 内視鏡科の山田真善氏は話す。

【no.700】AIが最も苦手とする…「人間ならでは」の高需要なスキルとは?

AIが最も苦手とする…「人間ならでは」の高需要なスキルとは?

自動化できない仕事

では、どういった仕事が「人間の仕事」として残るのでしょうか。

東京大学大学院工学系研究科准教授で人工知能学会倫理委員長を務める松尾豊氏は、著書『人工知能は人間を超えるか』(KADOKAWA刊)の中でこう述べています。

「短期から中期的には、データ分析や人工知能の知識・スキルを身につけることは大変重要である。ところが、長期的に考えると、どうせそういった部分は人工知能がやるようになるから、人間しかできない大局的な判断をできるようになるか、あるいは、むしろ人間対人間の仕事に特化していった方がよい、ということになる」

AIであは対人コミュニケーションが必要な仕事は当面は機械で置き換えるのは難しいという。(※写真はイメージです/PIXTA)
AIであは対人コミュニケーションが必要な仕事は当面は機械で置き換えるのは難しいという。(※写真はイメージです/PIXTA)

ここでいう「大局的な判断」とは、経営判断や事業判断のように、従業員や顧客との関係、同業他社の状況、財務状況、保有する資産や設備の状況など、さまざまな要素を複合的に勘案して判断しなければならない判断のことです。

AIが機能するためには大量のデータから規則性やルールを学習する必要がありますが、「大局的な判断」は基本的にはサンプルのない唯一無二の判断です。学習サンプルとなるデータがなければ、AIによる自動化は難しいでしょう。

また、「人間対人間の仕事」とは、人のコミュニケーション自体に価値や安心感、満足感を得る仕事や、人間がコミュニケーションをとらなければ解決が難しい仕事のことです。前者はカウンセラーや、臨機応変な対応が求められる接客業、営業職、教師、医師、看護師といった仕事が、後者は人間関係の調整や説得、交渉、謝罪といった仕事が挙げられます。これらは、いずれも人間の感情を扱う仕事だといえるでしょう。松尾氏は、同書で「対人コミュニケーションが必要な仕事は当面は機械で置き換えるのは難しいだろう」とも述べています。

MITスローン・スクール経済学教授のエリック・ブリニョルフソン氏は、著書『機械との競争』(村井章子訳、日経BP社刊)で自動化が難しい仕事についてこう述べています。

「ソフトなスキルの中でも、リーダーシップ、チーム創り、創造性などの重要性は高まる一方である。これらは機械による自動化が最も難しく、しかも起業家精神にあふれたダイナミックな経済では最も需要の高いスキルだ」