【no.538】みずほ銀行、AIで住宅ローン審査結果を最短1分で出すことに成功

みずほ銀行、AIで住宅ローン審査結果を最短1分で出すことに成功

株式会社みずほ銀行は3月23日、AI(人工知能)を活用したネット住宅ローンの簡単診断「みずほ AI事前診断」の開始を発表した。

「みずほ AI事前診断」は、住宅ローンの正式審査の前に申し込む事前審査を24時間いつでも利用できるサービスだ。必要書類がそろっていなかったり、条件が確定していなかったりしても使える。さらには、みずほ銀行の口座をもっていなくても利用可能だ。

【no.537】グーグルが狙う「万能AI」、100万の役割を担えるモデルの驚くべき開発方法

グーグルが狙う「万能AI」、100万の役割を担えるモデルの驚くべき開発方法

米グーグル(Google)は野心的なAI(人工知能)開発計画を明らかにしている。同社のシニアフェローでソフトウエア開発のリーダーを務めるジェフ・ディーン氏は2019年7月に来日した際、1つの機械学習モデルで数百~100万種類のタスクを処理する「万能AI」の開発を進めていると明かした。

米グーグルが開発する「万能AI」のイメージ
「万能AI」を目指す取り組みも始まる
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米グーグルのジェフ・ディーン シニアフェロー
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その驚くべき開発法は、1つのモデルに画像認識や音声認識など様々なタスクを学習させるというものだ。そうして万能AIのモデルを作り、100万種類を超えるタスクに対応することを目指す。学習していない未知のタスクに対しては、100万種類の学習済みタスクとの類似性からどう対処すればよいかを判断する。

グーグルは2017年6月に発表した論文「One Model to Learn Them All」で、1つのモデルに8種類のタスクを段階的に学習させていったところ、学習したタスクの数が増えるほど一部のタスクの精度が上がり、各タスクの精度に悪影響が出なかったことを検証によって確かめたと記している。グーグルは学習するタスクの種類を増やしていくことで万能AIを目指す。

【no.536】楽曲制作を手伝うAIをソニーが開発、メロディーやベース等を提案

楽曲制作を手伝うAIをソニーが開発、メロディーやベース等を提案

株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所(以下、ソニーCSL)は3月24日、AIアシスト楽曲制作プロジェクトFlow Machines(以下、FM)によるサービスの開始を発表した。

FMは、機械学習や信号処理技術でアーティストと共に、いくつものスタイルの新たな音楽の生成に取り組んでいた。そのFMの核となっているのは、AIアシスト楽曲制作ツールFlow Machines Professional(以下、FM Pro)だ。さまざまな音楽を解析して構成された音楽ルールに加え、先端ソフトウェア技術を用いて、クリエイターの構想のもと多様なスタイルのメロディーを自由自在に生成できる。

【no.535】AI導入の秘訣に「ID野球」あり 名監督に学ぶAIマネージャーの理想像 (1/5)

AI導入の秘訣に「ID野球」あり 名監督に学ぶAIマネージャーの理想像 (1/5)

近年、AIエンジニアの育成が進んでおり、大学におけるデータサイエンス学部の設立、企業における開発環境の整備、技術資料や研修の充実など、以前と比べて隔世の感があります。

しかしながら企業では、AIを開発するエンジニアだけでなく、AI開発を指揮するマネジメント人材が求められています。

さらに「どの業務でAIを利用するか」「どうすればAIで成果が出せるのか」「AIを使える人材をどう育成するか」という課題も浮き彫りになってきました。本記事ではこれらを担当する職種を「AIマネージャー」と呼称します。

AIマネージャーが求められる(筆者作成)
AIマネージャーの人物像は「社内業務に詳しい」「専門的な技術や知識や経験がある」「人材育成や組織づくりに強い」というものです。どんな人物が理想的なのか、思い浮かべることはできますか? 実はわれわれにとって身近な“あの人”こそが理想なのです。

国民的スポーツで、専門的な技術や知識や経験がある選手として活躍し、引退後は監督として人材育成や組織づくりの強さでわれわれを魅了したあの人です。

皆さん、お分かりでしょう。その人こそ日本プロ野球界で数々の功績を残した「ノムさん」こと野村克也監督です(以後、野村監督)。

ビジネスと異なる分野であれど、野村監督は「ルールやデータに関する豊富な知識」「選手(捕手)としての技術や経験」「監督としての育成や采配」という点で揺るぎない実績を誇ります。これからの時代に求められるAIマネージャーの理想形として、野村監督は申し分ない人物です。

【no.534】認証速度0.3秒、精度99%の、AI顔認証入退室管理ソリューション

認証速度0.3秒、精度99%の、AI顔認証入退室管理ソリューション

国内で5G実用化が本格化される2020年は、人工知能、IoT技術等の最新のIT技術によるスマートシティ、スマートオフィスなどの商用化が加速し、私たちの生活に大きな変革をもたらす年になるとされている。

その中でも顔認証市場の拡大は大きなトレンドになる見通しだ。

このような状況下で、ソフトバンク株式会社が100%資本出資し、2019年に設立したのが日本コンピュータビジョン株式会社(以下JCV)だ。世界トップレベルの顔認証技術を保有している香港のセンスタイム社の技術を用いた顔認証ソリューションを開発、提供を行う企業である。

【no.533】似合う髪型と似ている芸能人をAIが診断するアプリ、高校生が開発

似合う髪型と似ている芸能人をAIが診断するアプリ、高校生が開発

現役高校生がディープラーニングを使った独自のAIを開発
AI STYLISTをリリースするアースホールディングスは、美容室「HAIR&MAKE EARTH」などを運営している。

プレスリリースによれば、「春はイメージチェンジをしたいと思う人が増える時期。ヘアスタイルを変えてみよう!という方も多くいます」という。その際に、AI STYLISTを使えば理想の髪型を見つけられるそうだ。美容室を運営する企業が提供するアプリだけあって、実際に美容室などに行ったとき、美容師に対して新しい髪型の相談をするなどでも使える。

また、似ている芸能人を判定する機能も備えていて、飲み会などでも盛り上がれるのでは、とプレスリリースでは記載している。

このアプリで特筆すべき事項は、開発したのが現役高校生の早川尚吾君と庄司隼介君のふたりという点だ(敬称はプレスリリースのママ)。

早川君はディープラーニングを使った独自のAIを開発。これが似合う髪型や似ている芸能人を提案できることから、美容室と親和性が高いのでは、というところから本企画が始まった。そして、庄司君はアプリ全体のデザインを担当している。ふたりとも「アプリ甲子園」で入賞経験がある。

学校生活を快適にするために高校生がAI開発に挑戦

【no.532】イスラエルテック22社まとめ、「スタートアップ国家」が誇るAI、IoTの最新技術

イスラエルテック22社まとめ、「スタートアップ国家」が誇るAI、IoTの最新技術

Allegro.ai:機械学習のプラットフォーム
Allegro.aiは機械学習のオープンソースツールを提供している企業です。

同社のプラットフォームを使えば、機械学習によるコンピュータビジョンを、自立走行車やドローン、医療、セキュリティなどの分野に活用できます。さらに、データ管理からモデリング、デプロイ、設置、持続的な学習まで一元的に管理可能です。パートナー企業にはボッシュ、IBM、サムスン、インテル、マイクロソフトなどの企業が存在します。

Deep Learning Computer Vision Open-Source Platform

ASKA Drive & Fly, by NFT:飛行する電気自動車
垂直離着陸で飛行もできる電気自動車「ASKA」を開発している企業。ハイブリッドエンジンを搭載したダクト付きファンが14個あり、一部のダクトは方向が変わり垂直離陸、水平飛行が可能となります。

飛行する際に使用する翼は折り畳んで収納でき、通常の自動車サイズに収まるように設計されています。自動車として道路を走行することも可能です。周囲の障害物を360度探知するセンサーも搭載しています。

AI駆動で自動飛行が可能でパイロットは不要。車両は最大3人まで収容することができバッテリーは充電式で最高時速150マイル(時速240キロ)です。

今後、まずはサブスクリプション型のサービスの形式で提供されることが想定されています。また、都市部を対象とするモビリティサービス企業向けへの販売も検討されている段階です。

【no.531】AIで大腸内視鏡画像を解析する、内視鏡画像診断支援ソフトウェアを発売

AIで大腸内視鏡画像を解析する、内視鏡画像診断支援ソフトウェアを発売

オリンパスは2020年3月2日、ディープラーニングによるAI(人工知能)で大腸内視鏡画像を解析する、内視鏡画像診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN-EYE(エンドブレインアイ)」を同年5月下旬に国内で発売すると発表した。内視鏡検査中に、リアルタイムでポリープなどの病変が映っているかを推測し、医師の診断を支援する。

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本技術のイメージ図(クリックで拡大) 出典:オリンパス
同社の汎用大腸内視鏡「EVIS LUCERA ELITE」シリーズと組み合わせて使用し、ハイビジョン画質以上の画像をAIで解析する。画像からポリープやがんなどの病変候補を検出すると、音と画面上の色で医師に警告する。発見した病変候補の位置まではあえて特定せず、最終的な診断は医師に任せる。

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搭載イメージ 出典:オリンパス
ソフトウェアの研究開発は、昭和大学横浜市北部病院、名古屋大学大学院、サイバネットシステムによって行われ、同年1月24日にサイバネットシステムが医薬品医療機器等法の承認を得ている。オリンパスは、サイバネットシステムより国内での独占販売権を取得し、今回の発売に至った。

【no.530】「失点抑止に最適な配球」をAIが予測、日テレプロ野球中継で利用

「失点抑止に最適な配球」をAIが予測、日テレプロ野球中継で利用

1球ごとに失点抑止に最適な球種・コースを約1.5秒で予測
AIキャッチャーは、得点や塁状況、投手と打者の過去対戦成績など、リアルタイムに試合状況を参照し、マウンドの投手の持ち球から1球ごとに失点抑止に最適な球種・コースを予測する。

このAIキャッチャーには、データスタジアムが保有する過去16年、402万投球ぶんの試合データを機械学習させている。

日本テレビの中継では、予測結果のなかから、ストライクやアウトなど、投手にとってポジティブな結果をうむ確率が最も高いものを中継画面に表示する。予測にかかる時間は約1.5秒だ。

あくまでもAIが分析した内容だけなので必ずしも効果的とは限らないと思うが、テレビ中継を見る視聴者にとって新たな観戦体験を得られることは間違いない。

それこそ、打者は4番で満塁。その状況においてAIキャッチャーが「ど真ん中ストレート」と表示したときは、かなりシビれる中継映像になりそうだ。

AIキャッチャーは、日本テレビ系地上波で中継される巨人主催試合20試合(うち1試合はオープン戦)で実施予定だ。なお、初回は3月15日(日)に開催された巨人対楽天で実施されている。

【no.529】テキストAIの学習データ不足 ―アメリカに遅れを取る日本が講ずべき対策

テキストAIの学習データ不足 ―アメリカに遅れを取る日本が講ずべき対策

アメリカの動向
GAFA(Google, Amazon, Facebook, Apple )と呼ばれるアメリカ発の世界的IT企業群は大量のテキスト情報を保持しています。デジタル化されている昨今では、いったんデータが集中して集まると、他企業が参入しても追いつけません。GAFAが世界を席巻しているのは、この圧倒的なデータ量によるものです。

そしてデータを活用して価値を生み出すのが機械学習などのAI技術です。大量のテキストデータがあるからこそ自然言語処理の精度が上がります。アメリカはプラットフォームに集まる大量データを武器に、AIの開発で世界を牽引してきました。主要なAI会議で論文を発表したAIの研究者数を地域別に見ると、アメリカは全体の46%を占めています(日本は3.6%)。

また、データ以外にも日本とアメリカのAI開発の差を開いているのが、投資の差です。サービスを成長させ、得た資金を活用して技術に積極的に投資するからこそ、ベンチャー企業は資金を調達でき、研究が続けられます。

文部科学省の資料によると、AIに対するアメリカの政府予算は5000億円(日本は770億円)、民間投資は7兆円以上(日本は6000億円以上)となっています。

民間投資に開きがあるのは、GAFAをはじめとしたアメリカのIT企業がAI開発に巨額の投資をしていることが反映されていると言えます。

日本の動向
日本では2019年に政府が「AI戦略 2019」を発表し、高校生・大学生に対するリテラシー教育、研究開発体制の再構築、AIの社会実装促進などを打ち出しました。合わせて人材育成の取り組みも進み、経済産業省を中心に実務で活躍できる人材育成を目指した「AI Quest」プロジェクトが進むなどの取り組みも進んでいます。

確かに、日本はAI先進国と比較して後れを取ってはいるものの、AIのデータの活用という面ではまだ黎明期であり、日本も挽回可能であるとする意見もあり、今後も人材育成だけでなく積極的なスタートアップへの投資を行うなど、AIに対する取り組みを強化していく必要があります。

また、日本にはAIで解決するべき深刻な問題があります。それは、人口減少による労働力の低下です。生産年齢人口(15歳以上65歳未満の労働力になり得る人口)は1995年をピークに、総人口は2008年をピークに減少に転じています。少子高齢化に歯止めがかからないことはもはや明確である現在においては、AIなどの最先端技術を活用して労働力を補っていく必要があります。

しかし、日本ではAI活用は十分ではありません。日本オラクルが発表した世界10カ国・地域の企業の人工知能(AI)の利用状況調査によると、日本の職場におけるAIの利用率は29%で10カ国最下位となっています。

とはいうものの、日本でもAI開発が徐々に活発になりつつあります。2018年に199億5000万円だった国内のAI市場、2023年度には640億円とおよそ3.2倍に成長する見通しになっています。

特に製造業の企業はAIに意欲的に投資しています。画像認識を活用して、不良品の検知や作業員の安全対策を行うことで、品質を高め、生産性の向上を図っています。もともと製造業では自動化への取り組みを早くから行われており、その延長線上としてAIが導入されているため、事例も増えています。

日本のテキストAI開発の課題はデータ不足
多くのビジネスは文章や言葉を通じて行われています。AIがメールの内容を人間同等に理解できるようになったり、会議の内容を認識して議事録を作成したり、社内に蓄積されたデータから必要な情報を抜き出すなど自然言語処理が不可欠なものとなるでしょう。

また、グローバル化が進むなか、AIを活用した翻訳の精度向上も重要です。