【no.187】TSUTAYA、ツイート×AIが導き出すおすすめ映画20本–「TSUTAYA AI」を提供開始

TSUTAYA、ツイート×AIが導き出すおすすめ映画20本–「TSUTAYA AI」を提供開始

https://tsutaya.ai/

SUTAYAが、ツイートをAIで分析しておすすめのエンタメ作品をピックアップするサービス「TSUTAYA AI」の映画版の提供を開始した。タイトルや俳優名など映画に関連するキーワードが入っていなくても、ツイート内容から見たいと思われる映画を類推し、20作品をレコメンドする。

開発したのは、コミュニケーションデザイナーの阿部望氏とデータサイエンティストの内田尚氏。現在、TSUTAYA UX・MDカンパニー サービス基盤推進ユニットAI研究開発チームに所属しているが、以前はカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が主催するベンチャープログラム「T-VENTURE PROGRAM 2016(TVP 2016)」にベンチャー企業として参加。最終審査まで残った8社のうちの1つだった。

「TVP 2016当時は、まだ会社としても立ち上がっていないような状態。AIで映画をレコメンドするエンジンを『#AGENT_TRAVIS』というサービスとして応募した。入賞には至らなかったが、当時から親身に相談に乗ってくれ、その後TSUTAYAに入社する形で、今回のサービスにこぎつけた」と阿部氏は開発までの経緯を振り返る。

TVP 2016で2人のメンターを務めた大畠崇央氏(TSUTAYA UX・MDカンパニー サービス基盤推進ユニット ユニット長兼AI研究開発チームリーダー)がチームリーダーとして参加。TSUTAYA AIを取りまとめた。

TSUTAYA AIは、直近のツイート100件を分析して、おすすめ映画をレコメンドする。ウェブサイトにアカウント名を打ち込むことで使用ができ、解析にかかる時間は8秒程度。解析が終わると20本の映画作品を紹介する。

Tカードの履歴とは連携しておらず、純粋にツイート内容から映画作品を導き出す。ツイート内容を自然言語処理することで、趣味嗜好や興味関心、どんな生活を送っているのかなどを読み取り、映画をピックアップする。認識できる言語数は72万語で、これは広辞苑の24万語を大きく上回る数字だ。

「TSUTAYAというと、データベースという強みがあり、レンタル、購入履歴によるレコメンドを行ってきているが、今回はあえてTカードデータを使わなかった。より多くの人に使ってもらうためにデータ連携をせず、ツイート内容のみという形をとった」(阿部氏)という。

直近100件のツイート内容を分析するが「それ以下の件数でもおすすめ映画をピックアップすることは可能。100件と限定したのは『今のあなたに合った作品をおすすめする』ため」(内田氏)だという。

2月に期間限定でプロトタイプを公開し、約15万人が利用した実績も持つ。20〜30代を中心に利用され、おすすめされた映画タイトルをTwitter上で公開することで広まり、300万インプレッションを稼いだ。

ピックアップする映画の本数はTVP 2016の時は10本としていたが、視聴済みの作品が含まれることもあり、20本へと増やした。「30本まで増やすと、自分だけのおすすめ感が薄くなってしまう。20本は利用者にとって新しい発見があり、おすすめ感が得られる本数」(阿部氏)と、設定理由を話す。

自分のツイート内容で何がおすすめされるのか、つい気になりますね。
ロジックはともかく、使ってみて面白いサービスです。
次回の更新も楽しみにして頂けますと幸いです!