【no.296】100万文字で4ドル? AIアナが登場、どうする人間

100万文字で4ドル? AIアナが登場、どうする人間

ナナコ、ゆい、エリカにトミー。各地で人工知能(AI)を使ったアナウンサーの開発が進んでいる。人間との違いは?

関西空港が孤立するなど、関西地方で大きな被害がでた昨年9月の台風21号。和歌山県では停電が発生し、ラジオが頼りにされた。対象地域が半径5~15キロ程度のコミュニティーFM、「エフエム和歌山」(和歌山市)は、市内にしぼった気象や避難所の情報を一晩中繰り返し伝えた。

この放送を支えたのは、同局が独自開発したAIアナウンサーだった。一帯では、南海トラフ地震で大きな津波被害が予想されている。同局の山口誠二クロスメディア局長(36)は、災害情報を伝える手段としてAIアナウンサーを考えた。

独学でプログラミングを習得し、ニュースや天気予報の原稿を自動生成し、指定した時刻に読み上げる「オンタイムプレーヤー」のシステムを2017年7月に構築。同年9月には、原稿を繰り返し読む「ダカーポ」システムを開発した。