【no.333】コレ1枚で分かる「人工知能(AI)とロボット」 (1/2)

コレ1枚で分かる「人工知能(AI)とロボット」 (1/2)

AIやロボットとは?

「人間の知的能力を機械で置き換えよう」という技術が本格的な普及期を迎えつつあります。「人工知能(AI:Artificial Intelligence)」と呼ばれるこの技術は、もはやSF世界の夢物語ではなく、私たちの日常にさまざまな恩恵をもたらしつつあります。

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「人工知能(AI)」という言葉には、さまざまな解釈があるものの、おおむね「人間が行う知的な作業をソフトウェアで実現する技術」を意味しています。その範囲は広く、音声をテキストに置き換える「音声認識」、画像に何が描かれているかを解釈する「画像認識」、大量のデータの中から規則性や関係性を発見する「機械学習」などがあり、それらを応用した技術も含まれます。昨今では、AIを搭載した「ロボット」も登場しています。

ロボットは、これまでさまざまな用途で活用されてきました。例えば、次のようなケースが挙げられます。

  • 工場でものづくりに使われてきた産業用ロボット
  • 倉庫で貨物を移送するための搬送ロボット
  • 宇宙ステーションの船外活動を助けるロボットアーム

これらのロボットは、人間が作ったプログラム通りに動くものや、人間が遠隔操作するものなど、知的処理の部分は人間が担っていました。ロボットにAIを搭載すると、自ら周囲の状況を捉え、どのように行動すべきかを判定して動作する機械へと進化します。この2つのロボットは区別され、前者は「自動化(Automation)」、後者は「自律化(Autonomy)」と呼ばれます。

ロボットには、「bot」と呼ばれる機械の身体を持たないソフトウェアだけのものもあります。botは人に代わって作業を行うコンピュータプログラムのことを指し、登場した当初は、次のような単純作業を行うのが一般的でした。

  • Webサイトを巡回して情報を収集する
  • 用意されたメッセージを指定した時間にソーシャルメディアに発信する
  • オンラインゲームで一定の動作を自動で繰り返し行う

最近ではAIの技術を組み合わせたbotが登場しています。

  • 音声を理解して自然な対話で応対する
  • 曖昧な指示からその人のやりたいことを推察する
  • 機器やソフトウェアの操作、検索や要約などの知的作業を代替する