【no.505】AIが人の代わりに戦場へ! 軍事で活用が進むAI

AIが人の代わりに戦場へ! 軍事で活用が進むAI

軍事へのAI利用が盛んに

人が操作するロボットはすでに導入されている

ロボットの戦場への利用はすでに開始されています。これはロボットが自律的に動くというよりも人間が遠隔操作でロボットを操作し、戦場で活動させる形です。

例えば2020年1月、アメリカ軍によって実行されたイラン革命防衛隊のカセム・ソレイマニ司令官の殺害はドローンによる空爆で行われました。

兵士を戦場に行かせることなく人間が入れないエリアでの活動が可能になったことで、軍事行動の幅が広がっているのです。

AIによって人の判断を介さずに攻撃が可能に

軍事のAI利用には2種類があります。半自律的兵器と自律的兵器です。

半自律的兵器とは、AIなどの技術によって人間の兵器コントロールに関する判断を高度・高速化する兵器のことを言います。攻撃対象の判定、攻撃の実施判断などは人間が行うことが前提になっています。例えば映画のガンダム、操縦するラジコンのようなドローン、良く知られる巡航ミサイル トマホークなどはこれにあたります。

自律的兵器とは、AIなどの技術によって兵器コントロールに関する判断をすべてシステムが行う兵器のことを言います。攻撃対象の判定、攻撃の実施判断などはすべてアルゴリズムが行い、人間がコントロールに関与しません。例えば映画のターミネーター、人が操縦しないドローン、スイッチがオンになったあとのCIWS(イージス艦などの近接防御火器システム)がこれにあたります。

倫理の問題で議論を呼んでいるのは人間の判断が加わらない自律的兵器です。AIやシステムにより、人の判断を介さず攻撃が可能になります。AIを搭載した無人ロボット兵器なら人よりも強い防弾性能を備えられるだけでなく、仮に敵に倒されても人の命が奪われるわけでないので安心という見方もできます。しかし、自律的な判断が可能な兵器が人間に危害を加えることが可能になれば、かつてない規模の殺害が行われることになります。