自動運転の実現に欠かすことのできないAI(人工知能)技術。深層学習(ディープラーニング)や強化学習(Reinforcement Learning/RL)などさまざまな学習方法のもと研究開発が進められている
中には、「教師なし学習」に注目する企業も現れたようだ。この手法を活用することにより、学習にかかるコストや時間を大幅に削減することが可能という。AI開発におけるイノベーションはまだまだ続いているようだ。
今回は、AIにおけるさまざまな学習方法を整理しつつ、自動運転分野における教師なし学習の可能性を探ってみよう。
■そもそもAIとは?
AIは「Artificial Intelligence」の略で、明確な定義はないものの、一般的に人間の脳が行っている判断や推測、学習などをコンピュータがおこない、再現するソフトウェアやシステムを指す。コンピュータそのものが学習能力を持つイメージだ。
自動運転関連では、カメラなどのセンサーが取得した画像データの分析や、乗員とシステムがコミュニケーションを図るHMI(ヒューマンマシンインタフェース)分野における音声認識などさまざまな分野で活用されている。
特に、画像の認識・解析分野に研究開発が盛んだ。走行中の自動運転車が取得し続ける膨大な画像データに対し、そこに映っているものは何か、そしてどのような挙動を行うかなどをリアルタイムで解析するコア技術で、自動運転における「目」の役割を担う最重要分野に挙げられる。
【参考】AIについては「自動運転にAI(人工知能)は必要?倫理観問う「トロッコ問題」って何?」も参照。