【no.251】AI搭載“介護支援ロボット”が2019年上陸!「後ろ姿でも判別」驚きの性能を聞いた

AI搭載“介護支援ロボット”が2019年上陸!「後ろ姿でも判別」驚きの性能を聞いた

深刻な人手不足が続く介護の現場に、白衣の天使ならぬ、AI仕掛けの救世主が2019年に上陸するという。
その名は、AI・機械学習機能搭載型ヒューマン支援ロボットの「アイオロス・ロボット」。

これは米・サンフランシスコを拠点に置く「アイオロス・ロボティクス」が開発したロボットで、人・顔・モノ・文字など周囲の環境や情報を学習し、「高度な物体検知能力」や「空間認識機能」などを備え、さらに「音声認識機能」があるので声で指示を出すことも可能だという。
人間の腕のような2本のロボットアームと自由に動き回る車輪を使い、様々なものを適切な保管場所に置くなど、人の生活における作業をサポートするとしている。

「アイオロス・ロボット」は2019年4月からレンタルの予約を受け付け、8月から提供する予定で、気になる価格は月15万円。
しかも、すでにロボット導入に積極的な日本企業と協力し、介護施設での業務支援の実用検証試験を開始しているという。
(※価格は税別。また為替の変動によるレンタル提供価格の変動可能性有。最低レンタル契約期間は3か月からを予定)

高齢者の移動を介助するパワーアシストスーツなどと異なり、周辺業務をサポートすることで、介護士が介護に専念できるようにする狙いだというこのロボット。
AIを搭載することでどのようなことが可能になるのか?そして、介護そのものは手伝えないのか?担当者に聞いてみた。

「顔が見えなくても後ろ姿で判別できる」
――他のロボットより「アイオロス・ロボット」が優れている点は?

弊社のアイオロス・ロボットは周囲の環境や情報を認識・学習する「AIビジョンセンサ」と、認識・計画・実行装置のすべてを内部に搭載し、アームを使ってモノをつかんだり、自律的に走行したりできます。
そして、学習したデータはクラウド上に蓄積し、ロボット間で共有してフィードバックを繰り返すことで、日々変化する環境にも適応できます。
また、与えられた命令をもとに自動的に複数地点間を移動したり、ドアを開けたり、エレベーターに乗ったり、というように自由に設置環境内で移動したり、パトロールすることができます。
他社製品ではこれら頭脳に当たる部分認識・計画部分を内装せず、無線通信によりクラウドや外部サーバーに処理を投げて結果を受け取って行動するものが多いようで、こういった場合は無線ネットワーク環境が必須になります。

――AIはどんな部分に使われているの?

『認識』
AIを用い、複数のセンサーやカメラの画像を統合的に判断し、壁や扉などの構造体、モノやまわりの人の動きをリアルタイムに認識します。
たとえば家具の位置変更を認識し、頭の中の地図を動的に更新し、スムーズかつ安全な動作に役立てています。
物については、その本来あるべき場所とともに覚えさせたり、どこをどのようにつかむべきかを判断することにAIを用います。
人についていえば、顔を立体的に認識させ、骨格と連携させて全体としての人物として記憶し、その人かどうかを判断します。
服装がかわっても、顔がみえなくても後ろ姿だけでも誰なのかを判別できる能力もあります。
人の姿勢を顔とともに同時に複数人物について認識できます。
姿勢認識により、一人ひとりの人物がどういう状態にあるかをロボットは理解しています。

月15万円、というとアシスタント的な役割と考えると十分に採算が取れるのではないかと思ってしまいますね。活躍が楽しみです。
次回の更新も楽しみにして頂けますと幸いです!