【no.263】日本の旅先、AIが提案…利用増えれば高精度に

日本の旅先、AIが提案…利用増えれば高精度に

富士通は、人工知能(AI)を活用して訪日外国人に旅行先を提案するサービスを開発した。年代や訪日回数などの情報を基にAIが利用者の潜在的な好みを推測するシステムだ。AIの学習機能により、利用者データの蓄積が進むほど精度が高まるという。1月中にも実証実験を始め、2019年度の実用化を目指す。

実証実験は、訪日客にガイドを紹介する英語サイト「WOW U(ワオ ユー)」を運営する「EXest(エグゼスト)」(東京都渋谷区)と共同で行う。サイト上で、利用者が年代や旅の目的など七つの項目に答えると、北海道から沖縄まで全国280か所の観光スポットの中から複数箇所を提案する。

AIは、事前のアンケートで集めた約1000人の外国人のデータや、同サイトに登録している全国各地のガイドらの意見も参考に分析する。一般的な検索型サイトと違い、観光スポットを知らなくても、「歴史的な文化に触れたい」「地域特有の食に興味がある」といった漠然とした要望に対し、AIが具体的な場所を提示するのが特徴。都市部に集中しがちな訪日客の旅行先を広げ、全国の歴史や文化の魅力発信につながりそうだ。