【no.359】使うかな…? AmazonがAIで洋服選びをサポートするSnapshopをローンチ

使うかな…? AmazonがAIで洋服選びをサポートするSnapshopをローンチ

どうなんでしょう…。

今やオンライン小売業のドンであるAmazon(アマゾン)ですが、ファッション分野は成功しているとは言えません。だって、オンラインショッピングで洋服を買おうと思ってもAmazonは見に行かないでしょう。まず、商品の表示方法も決してオシャレとは言えないですし、私は子供の体育祭用指定Tシャツを買ったことしかありません。

でも、Amazonは「じゃあファッション分野なんて止める!」とはならないんですね。彼らは「StyleSnap」というAIを利用した新たなツールを発表したんです。

The Vergeによると、StyleSnapは洋服版「Shazam」。Shazamは、ラジオやテレビで流れている音楽を認識してくれるアプリですが、StyleSnapは、洋服の写真をアプリいアップロードして、Amazonで扱っている似たような服を検索してくれるというものです。

しかしこういったサービスは多くのスタートアップがすでに提供していて、オンラインファッション大手のAsosも使っているとThe Vergeは指摘しています。それに、Amazonが「ファッション×テック」に強くないのは、スタイル・アシスタントとしてアピールした「Echo Look」でも証明済み。いくつかのメディアがEcho Lookをレビューしていますが、物珍しさはあれど、継続して使いたいという代物ではないようす。

なので、AmazonがこのAI機能を導入するからといってファッション部門が成功するかといったら微妙なところかも。まぁ、Amazonがファッション部門を諦めるつもりがないということだけはしっかり伝わりました。

でも、消費者目線で言わせてもらうとするなら、努力する方向性が全然違うと思うんですよね。ウェブサイトのデザインがファッション向けじゃないんです。ガジェットやオムツやだしの素を扱うウェブサイトと同じテイストで部門だけ変えても全然格好良く見えないし、商品レビューのオレンジの星も途端に説得力がなくなってしまう。ワクワクしないんです。「これを着たらどんな新しい自分に出会えるかな」って思えない。

デパートは惣菜コーナーからコスメコーナー、衣類コーナーと陳列の仕方や雰囲気まで全部変えているじゃないですか。店員さんも客の気分を盛り上げるために色々工夫してくれる。Amazonにはそれがないんです。だから、消費者の立場で言うならAI云々より、ウェブサイトを変えるか、それが嫌ならスッパリやめたほうがいいんじゃないかな、って思うんです。