【no.485】勢い増すAIスタートアップ「トップ100社」

勢い増すAIスタートアップ「トップ100社」

CBインサイツが2月に発表した2019年の人工知能(AI)分野の有望スタートアップ企業100社「AI100」には、3つの大陸から18の業界の企業が入った。各社は特許活動、投資家のプロフィル、ニュースのセンチメント(感情)分析、市場の可能性、提携、競争の状況、チーム力、テクノロジーの目新しさなど様々な基準に基づき、3000社以上から選ばれた。

2月の発表以降、7社が大企業に買収され、4社がユニコーン(企業価値が10億ドル以上の未公開企業)になり、数社が米マイクロソフトや米オラクル、英金融大手HSBC、米ゼネラル・エレクトリック(GE)などと提携した。今回は100社のこの1年間の成長ぶりを取り上げる。

■買収:テスラ、ウーバー、アップルなどが買収

2019年の「AI100」スタートアップのうち、他社に買収されたのは7社だった(19年12月10日時点)。7社はサイバーセキュリティー、通信、運輸、コンピュータービジョン技術などの分野でAIを活用した解決策を手がけている。

最も目立った分野は自動運転だ。米アップルは自動運転車によるシャトルサービスを提供していた米ドライブ・エーアイ(Drive.ai)を買収し、同社の有能な人材を手に入れた。同じ週には、米ウーバーテクノロジーズがコンピュータービジョンのスタートアップ、米マイティAI(Mighty AI)を買収した。マイティAIは自動運転技術の開発企業と協力し、車の物体認識を訓練する。同社はウーバーの自動運転技術開発部門「アドバンスド・テクノロジー・グループ」に統合された。

米電気自動車(EV)メーカーのテスラはシリコンバレーに拠点を置くディープスケール(DeepScale)を買収した。ディープスケールは自動運転システム用のコンピュータービジョンソフトを開発している。