【no.521】AIで量産、200サイトが“地元メディア”偽装「ニュースのディープフェイクス」

AIで量産、200サイトが“地元メディア”偽装「ニュースのディープフェイクス」

ニュースをAIで量産する即席サイトが、450を超すペースで急増。その半数近くは“地元メディア”を装い増殖中――。

2020年の米大統領選を控え、フェイクニュース拡散への懸念が広がる中で、こんな新たな動きが注目を集めている。

ネットの広がりに押され、新聞が次々と廃刊。地域ニュースを報じる地元メディアがない「ニュースの砂漠」が拡大を続けている。一方で、市民の地元メディアへの信頼度は依然として高い。

その空白を、AIがニュースを量産する偽“地元メディア”が侵食している。

いずれもパターン化した同じレイアウトと、ほぼ同じ自動生成のニュース。そして、民主党の知事らに対する攻撃と、保守派シンクタンクの発表データなど、右派の政治色が色濃いという。

AIによる自動生成の右派サイトに“地元メディアの顔”をかぶせた「ニュースのディープフェイクス」だ。

IPアドレスやトラフィック分析用IDから、これらの運営には同一の組織がかかわっていることが明らかになったという。

メディアの地盤沈下とAIの普及は、米大統領選を前に、新たな局面を示している。