【no.535】AI導入の秘訣に「ID野球」あり 名監督に学ぶAIマネージャーの理想像 (1/5)

AI導入の秘訣に「ID野球」あり 名監督に学ぶAIマネージャーの理想像 (1/5)

近年、AIエンジニアの育成が進んでおり、大学におけるデータサイエンス学部の設立、企業における開発環境の整備、技術資料や研修の充実など、以前と比べて隔世の感があります。

しかしながら企業では、AIを開発するエンジニアだけでなく、AI開発を指揮するマネジメント人材が求められています。

さらに「どの業務でAIを利用するか」「どうすればAIで成果が出せるのか」「AIを使える人材をどう育成するか」という課題も浮き彫りになってきました。本記事ではこれらを担当する職種を「AIマネージャー」と呼称します。

AIマネージャーが求められる(筆者作成)
AIマネージャーの人物像は「社内業務に詳しい」「専門的な技術や知識や経験がある」「人材育成や組織づくりに強い」というものです。どんな人物が理想的なのか、思い浮かべることはできますか? 実はわれわれにとって身近な“あの人”こそが理想なのです。

国民的スポーツで、専門的な技術や知識や経験がある選手として活躍し、引退後は監督として人材育成や組織づくりの強さでわれわれを魅了したあの人です。

皆さん、お分かりでしょう。その人こそ日本プロ野球界で数々の功績を残した「ノムさん」こと野村克也監督です(以後、野村監督)。

ビジネスと異なる分野であれど、野村監督は「ルールやデータに関する豊富な知識」「選手(捕手)としての技術や経験」「監督としての育成や采配」という点で揺るぎない実績を誇ります。これからの時代に求められるAIマネージャーの理想形として、野村監督は申し分ない人物です。