【no.196】AIで物流を変える – 名古屋大発のベンチャー企業がICC京都で優勝

AIで物流を変える – 名古屋大発のベンチャー企業がICC京都で優勝

 

9月4~6日にICCパートナーズは「ICCサミット京都2018」を開催した。経営者や経営幹部が議論したり学びを深めたりするビジネスカンファレンスだ。目玉プログラムである「スタートアップカタパルト」を紹介する。

企業の代表15名が自社のビジネスモデルについて持ち時間7分でプレゼンテーションを行い、優勝者を決めるコンテスト。その事業内容や将来性から審査員に選ばれ、優勝したのはオプティマインド 松下健氏だった。

物流現場にAIを当たり前に
松下氏は、名古屋大学大学院の博士後期課程に在籍する研究者だ。同社は「物流×人工知能」をスローガンに、「どの車両が、どの訪問先を、どの順に回ると最適であるか」という配送計画問題に対し、「組み合わせ最適化」や「機械学習」などの技術を用いたクラウドサービスの展開やコンサルティングなどを行っている。

「物流現場は配送ルートの複雑化とドライバー不足問題に直面しています。しかし多くの会社ではルート作成は人の手で行われ、いくつかの要因からシステム導入が進んでませんでした」と松下氏は話す。

そして紹介されたのが、配送ルートの最適化クラウドサービス「Loogia(ルージア)」だ。現在日本郵便と実証実験から導入を進めており、ルート作成時間が44分から6分、実配送時間が57分から45分に短縮できたという。また「停車位置」「停車時間」「走行速度」「走行経路」のデータを学習させ、次回より活用させることができるそうだ。

松下氏は自社の進む段階を「IT化、最適化を当たり前にしてもらう」「導入実績があるなかで、AIの自動配送を当たり前にする」、そして「自動運転、ライドシェアが当たり前となった社会でプラットフォームになる」と捉えているとし、日本・世界の配送現場の置かれている状態をアルゴリズムの力で最適化するのが自社のミッションだという。

自動運転が当たり前になったころ、その走行ルートの最適化もすすんでいそうですね。
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