【no.390】LINEのAI技術を外販する「LINE BRAIN」への期待。2019年後半に実証開始

LINEのAI技術を外販する「LINE BRAIN」への期待。2019年後半に実証開始

LINE BRAINの機能「DUET」

撮影:山口健太

LINE 取締役 CSMOの舛田淳氏

「LINE BRAIN」事業について語る、LINE 取締役 CSMOの舛田淳氏。

撮影:山口健太

7月23日、LINEはAIソリューションサービス事業「LINE BRAIN」の説明会を開催。チャットボットや文字認識(OCR)、音声認識などの技術をソリューションとして「外販」(社外にソリューションなどとして販売)していく構想を語った。

LINE BRAINは、同社が6月の年次イベント「LINE CONFERENCE 2019」で概要を明かした新事業だ。記者説明会では、「AIを外販する」ための具体的なロードマップが語られた。順を追って見ていこう。

LINEは「AIソリューションカンパニー」へ

LINE BRAIN

提供:山口健太

これまでLINEは音声アシスタント「Clova」の提供などを通じて、AI技術を培ってきた。Clovaはユーザーの声を聞き取り、意味を解釈して音声で応答する。その裏では音声認識や自然言語処理、音声合成といった処理が行われており、その精度を上げるにはディープラーニングなどのAI技術が必要不可欠となっている。

そんなLINEの「頭脳」とも言えるAI技術を切り出し、外部の企業向けにパッケージ化して売っていくのがLINE BRAIN事業だ。「LINEは、AIソリューションカンパニーへと進化していく」とLINE 取締役 CSMOの舛田淳氏は語る。

LINE BRAIN事業が販売する製品群(開発中のものを含む)。

LINE BRAIN事業が販売する製品群(開発中のものを含む)。

撮影:山口健太

AIソリューションといっても、具体的に何ができるのだろうか。LINE BRAINを象徴する開発プロジェクトとして紹介されたのが「DUET」という名のAI自動応答システム。飲食店の電話予約の完全自動化を目指している。

DUETによる電話応対は「いつのご予約でしょうか」「その日は満席です」など、あたかも人間が話しているかのような受け答えをしながら、予約日時を調整していくレベルに達している。6月のイベントで披露した後、チューニングを重ねることで精度が上がっているという。