【no.499】AI開発のアラヤとモルフォが提携

AI開発のアラヤとモルフォが提携

人工知能(AI)開発スタートアップのアラヤ(東京・港)とモルフォ(東京・千代田)は業務提携した。AIモデルを自動で圧縮するソフトウエア「Pressai(プレッサイ)」のCPU(中央演算処理装置)版を共同で開発し、3月からサービスを提供する。

プレッサイはクラウドではなく端末側(エッジ)でデータを処理する「エッジAI」の開発に役立つソフトウエアだ。アラヤの独自技術を使うほか、モルフォの深層学習(ディープラーニング)推論エンジンでAIモデルをCPU処理向けに最適化する。

自動車やスマートフォンといった端末側の処理では機器の性能や使える電力に限界があり、演算量を抑えるなどの工夫が必要となる。両社によれば、プレッサイを使えば精度を保ったまま演算量を最良の場合で3%(97%減)にまで圧縮できるという。

AIでは高性能な画像処理半導体(GPU)を使うことが多いが、一般的な機器に組み込まれていることが多いCPUでもAIを動かせるようにする。圧縮と実装の工程を自動化して、AIモデル実用化にかかる時間を短縮する。エッジAIの開発を加速して自動車やスマートフォン、ドローン、監視カメラなど、幅広い業界での事業展開を目指す。

アラヤは2013年に創業した。エッジAIやドローン、ロボットが状況を自ら判断して動けるようにする自律AIの技術を持つ。04年創業のモルフォはAIを使った画像認識技術を研究開発し、車載機器などに提供している。