【no.564】あなたの会社はなぜ「AI」を使いこなせないのか

あなたの会社はなぜ「AI」を使いこなせないのか

一口に「AI(人工知能)」といっても、その中身は様々だ。さらに、ビジネスの課題をすべて解決してくれる全能のものと考えられがちだ。

「『AIは何でもできる』と誤解して、ビジネスに導入すること自体が目的化しているケースがまだまだ多い。技術的な面白さが優先されてしまっている」と、企業のAI活用を支援するブレインパッドの関口朋宏・AIビジネス本部長は指摘する。

『週刊東洋経済』5月11日発売号は「AIを使いこなす人材になる」を特集。新型コロナウイルスの感染が拡大し、ビジネスパーソンの働き方の大きな転換が求められている。理系・文系を問わず使いこなせる人材になるための知識やノウハウを盛り込んだ。

AIで解決したい本当の課題は何か
開発に当たって最初にやるべきは、「企画する」、つまり「AIを使って何をするのか」を決めることだ。売り上げ増加や効率化などにつながらなければ意味がない。自社のビジネスの根本的な課題を見極めることができなければ、つまずいてしまう。

AIはあくまでも課題を解決するための道具の1つにすぎない。大量のデータの解析やある程度パターン化された作業に長けており、最適な生産量や発注量を精緻に予測する、工場での不良品を画像で検知するといったことはお手のもの。

「AIの得意・不得意を理解し、どんな投資をするべきか判断できる目利き役を社内に置くべきだ。解決すべき課題がその企業の死活問題になるテーマであれば、投資対効果が高まりやすい」と関口氏は説く。

AIに対する金銭的・人的投資は長期間にわたると考えたほうがよい。一度開発したら勝手に精度が上がっていくわけではなく、運用中に得た新しいデータの活用など精度の改善に向けた作業が欠かせないからだ。

「長期投資になるということは、それなりの覚悟が必要。社長など経営陣レベルの意思決定がないと進まない」(関口氏)。裏を返せば、経営陣にデジタル技術への理解があると、取り組みも迅速に進むといえる。

【no.561】自動運転AI、常識破りの「教師なし学習」による超進化

自動運転の実現に欠かすことのできないAI(人工知能)技術。深層学習(ディープラーニング)や強化学習(Reinforcement Learning/RL)などさまざまな学習方法のもと研究開発が進められている

中には、「教師なし学習」に注目する企業も現れたようだ。この手法を活用することにより、学習にかかるコストや時間を大幅に削減することが可能という。AI開発におけるイノベーションはまだまだ続いているようだ。

今回は、AIにおけるさまざまな学習方法を整理しつつ、自動運転分野における教師なし学習の可能性を探ってみよう。

■そもそもAIとは?

AIは「Artificial Intelligence」の略で、明確な定義はないものの、一般的に人間の脳が行っている判断や推測、学習などをコンピュータがおこない、再現するソフトウェアやシステムを指す。コンピュータそのものが学習能力を持つイメージだ。

自動運転関連では、カメラなどのセンサーが取得した画像データの分析や、乗員とシステムがコミュニケーションを図るHMI(ヒューマンマシンインタフェース)分野における音声認識などさまざまな分野で活用されている。

特に、画像の認識・解析分野に研究開発が盛んだ。走行中の自動運転車が取得し続ける膨大な画像データに対し、そこに映っているものは何か、そしてどのような挙動を行うかなどをリアルタイムで解析するコア技術で、自動運転における「目」の役割を担う最重要分野に挙げられる。

【no.560】顧客体験(CX)をAIで高度化する方法とは?ガートナーが注目技術や活用法、事例を解説

顧客体験(CX)をAIで高度化する方法とは?ガートナーが注目技術や活用法、事例を解説

顧客体験(CX:Customer Experience)の向上に向けて、人工知能(AI)を活用する動きが広がりを見せている。認識速度が人間より格段に速く、しかも学習を通じて認識能力の向上が可能なAIは、今後CXでも非常に重要な存在となることが見込まれる。一方で、AIの活用に課題を抱える企業も多い。ガートナー シニア ディレクター,アナリストのブライアン・パトリック・マヌサマ氏が、CXの向上に向けたAI活用の課題、活用を見込めるAI技術、具体的な活用方法について、事例も交えながら解説する。

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顧客体験(UX)の向上にAIが果たす役割が大きくなってきた
(Photo/Getty Image)
<目次>
AIに苦労しつつもCXへの活用は着々と
「感知」「思考」「実行」におけるAIの有効性
人では気づけない“兆し”をAIが炙り出す
新たな販売チャネルへとボットが進化

AIに苦労しつつもCXへの活用は着々と
AIの登場が顧客体験(CX)に大きなインパクトをもたらしている。理由は明快だ。近年の技術革新により、AIはテキストや画像、音声など、非構造化データも適切に認識できるまでになった。しかも、認識速度は人間より格段に高速で、学習を通じて能力を高められる。この特性から、たとえばチャットボットへの応用を通じて対話品質を高めたり、人の動きの分析結果から店内のレイアウトを見直したりすることで、さらなるCXの向上を見込むことができるからだ。

ただし、「AI活用は一筋縄ではいきません」と指摘するのは、ガートナー シニアディレクター,アナリストのブライアン・パトリック・マヌサマ氏だ。それは、ガートナーが世界中の1000人以上のCIOを対象に毎年実施する「CIOサーベイ」からも見て取れる。同調査ではAIの採用動向について尋ねているが、その結果を見ると、2019年に「1年以内に導入する」と回答した割合が23%だったのに対して、2020年の「導入済み」との回答は4ポイント低い19%だ。

【no.559】「AI科学者」実現へ一歩 自然言語処理を活用

「AI科学者」実現へ一歩 自然言語処理を活用

人工知能(AI)による自然言語処理の技術を研究活動に活用する機運が高まっている。この分野で注目されている企業がデータ解析のフロンテオ。独自開発のAIエンジン「コンセプトエンコーダー」で創薬や認知症診断などライフサイエンス分野を手がける。論文や実験・臨床データを読みこなして研究の指針や仮説を作る「AI科学者」の実現を見据えている。

【no.558】ゼノデータ・ラボ、AI決算分析レポート無償提供を開始 ー新型コロナ感染拡大による決算分析業務増を懸念

ゼノデータ・ラボ、AI決算分析レポート無償提供を開始 ー新型コロナ感染拡大による決算分析業務増を懸念

株式会社xenodata lab.(ゼノデータ・ラボ)は、新型コロナウイルスの各国への感染拡大を受け、多くの金融機関や上場企業で行われている投資先や取引先などの決算分析業務をサポートすることを目的に、AI決算分析レポートの無償提供を開始したと発表しました。

AI決算分析レポートの無償提供は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、決算分析業務が増大すると想定される今季の3月決算企業のピークシーズンが終わる2020年5月31日まで提供されます。

同社は「多くの方にとって決算分析業務に忙殺されることなく、意思決定業務やより重要な分析業務に時間を使える環境づくりにお役立ちできることを期待します。」としています。

無償提供の内容
期間:2020年4月20日~2020年5月31日(企業の決算発表延期状況を見て延長の可能性あり)
目的:新型コロナウイルスの影響で決算分析業務の負担が増大する企業の支援
対象:法人のみ(業種、規模、人数の制限なし)
提供コンテンツ:AI決算ビジュアルレポート(xenoFlash)、AI決算テキストレポート(xenoStory)及びメール通知機能

【no.557】ISID、AIを活用して技術文書活用・図面識別・AIモデル開発自動化を支援する3製品を開発

ISID、AIを活用して技術文書活用・図面識別・AIモデル開発自動化を支援する3製品を開発

デジタルトランスフォーメーションが加速する中、多くの企業がAIを活用した事業創出や業務革新を本格化させている。自社固有の技術やノウハウの活用にAIを応用したり、自社内にAIシステムの開発体制を構築したりするケースも増加し、より早く的確にAIで現場業務を変革したいとのニーズが高まっている。

株式会社電通国際情報サービス(以下、ISID)では、2016年に設置したAI専任組織を中核に製造業の設計開発をはじめとする多様な領域において、業務ごとの特性に応じたAIソリューションの開発や適用支援を行ってきた。これまでに、時系列データを利用した動作予測や予兆検知サービス、深層強化学習で機械制御を最適化していくためのAIモデル構築や因果分析サービス等のAIプロジェクトの推進実績を有している。

これらの知見から今般、特にニーズの高い3領域についてAIによる業務効率化や顧客資産の有効活用が見込めると判断し、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援する3種類のAI製品を開発、5月より提供開始する。

製品化に際しては、顧客企業の多様なニーズに対し迅速かつ柔軟にAI機能を提供するため、日本マイクロソフト株式会社協力の下、クラウドプラットフォームMicrosoft Azureの利用を前提に開発された。

同3製品は、技術文書活用をAIが支援する「TexAIntelligence」、図面の記載内容の識別・チェックをAIで効率化する「DiCA」、AIモデルの開発・運用を自動化する「OpTApf」で、いずれもISIDが顧客企業とともに推進してきたAIプロジェクトの知見および技術ノウハウを生かし、独自に開発したものである。

【no.556】NEC、コロナワクチンの設計情報 AIで解析

NEC、コロナワクチンの設計情報 AIで解析

NECは人工知能(AI)を使って新型コロナウイルスのワクチン開発に乗り出す。これまではワクチン開発に必要な遺伝子情報を得るのに膨大な時間がかかっていたが、AIの活用で1カ月に短縮。今後、有効性や安全性を確認するための臨床試験(治験)やワクチンの製造を担う製薬会社を国内外から募り、実用化に向けた共同開発を進める。

【no.555】AI活用の理想と現実–成功の秘訣を探る

AI活用の理想と現実–成功の秘訣を探る

人工知能(AI)の力が世界を席巻するという、誇大とも言える宣伝文句(そして多くの懸念)が何年にもわたって聞こえてきているにもかかわらず、AIが約束するものごとと企業における現実の間には依然として大きなギャップが横たわっている。

IT企業はAIの能力を長年にわたってアピールしてきている一方、ほとんどの企業にとってAIの利点は今なお捉えにくいものとなっている。

AIを効果的に活用している企業の割合や、活用度合いを測ることは簡単ではない。最近の複数のレポートを見ると、導入率は20〜30%であり、導入という言葉は「何らかのかたちでAIを実装している」という緩やかな定義となっている。

KPMGがGlobal 500に名を連ねる企業30社を対象に実施した調査によると、特定業務でAIを使用していると答えた回答者は30%だった一方、自社内で同技術を「大規模展開」していると答えた回答者はわずか17%だったという。

しかしどのレポートでも、企業のAIに対する興味が高まってきていることが指摘されている。リサーチ企業のGartnerによると、AI関連の技術を導入している企業の数は過去4年間で270%増加しているという。

【no.554】業務改革を支援、MRとAI技術を活用した物品分類の方法とプログラムを開発

業務改革を支援、MRとAI技術を活用した物品分類の方法とプログラムを開発

KPMGコンサルティングは2020年4月7日、MR(複合現実)とAI(人工知能)技術を活用した「物品分類方法及びプログラム」を開発し、特許を取得したと発表した。製造番号が読み取れない部品でも、数万種のデータから画像を比較した評価値を基に類似品を自動で見つけてくれる。

同プログラムは、分類したい物品の画像データと大量の物品の3D CADデータを比較し、類似度が高い物品リストを作成するアルゴリズムだ。作業現場でノイズを抑えた画像データを撮影する装置なども含まれ、交換部品の選定などの作業時間を大幅に短縮する。

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「物品分類方法及びプログラム」の概要 出典:KPMGコンサルティング
同プログラムとデバイス、AIを組み合わせたソリューション「Holoman(Holographic Manufacturing)」は、製造現場での業務改革を支援する。例えば、マニュアルベースの部品の識別や熟練者の判断に頼っていた品質管理などを、画像認識AIとMRを活用することで効率化できる。

また、新入社員のOJT(On-the-Job Training)にも利用できる。教育や指導時間の短縮が可能になり、生産力向上とリソースの節約にも貢献する。

【no.553】新型コロナの質問にAIが回答 内閣官房ホームページ

新型コロナの質問にAIが回答 内閣官房ホームページ

新型コロナウイルスの感染拡大で、政府は国民から多くの問い合わせが寄せられていることから、内閣官房のホームページに、AI=人工知能が自動的に質問に答える仕組みを導入し、今後SNSなどからも利用できるよう拡充する方向で検討しています。

導入されたのは、利用者からの問い合わせにAIが自動的に答える「チャットボット」と呼ばれる仕組みで、内閣官房の新型コロナウイルス感染症対策推進室のホームページで利用できます。

新型コロナウイルスに関する質問やキーワードを入力すると、AIが内容を認識し、厚生労働省や経済産業省などの関係省庁のデータベースから、関連性の高い情報が表示されます。

内閣官房によりますと、今月13日の導入以来、すでに1万件を超える利用があったということで、今後より多くの問い合わせに対応できるよう、データベースの充実を図るとともに、SNSやスマートフォンのアプリからも利用できるよう、システムを拡充する方向で検討しています。

また、どのような内容の問い合わせが多いかなどの分析も合わせて進め、関連する政策に反映させることも模索する方針です。