【no.592】AIが会議のキーワードや関連画像をリアルタイムで分析・可視化 アイデア出しを活発に

AIが会議のキーワードや関連画像をリアルタイムで分析・可視化 アイデア出しを活発に

デザインスタジオのBIRDMANは7月6日、AIが会議中の会話を自動分析し、関連語句や画像をリアルタイムでスクリーンに表示するツール「Inspiration Wall」を発表した。発想が広がるような画像や言葉を提示することで“アイデア出し”を支援するという。価格は未定で、11月から販売を始める。

会議中の会話をマイクで拾い、AIが独自アルゴリズムで内容を分析。会議のキーワードを自動で抽出し、その関連語句や類語をツリー形式でスクリーンに表示する。外部のフォトストックサービスのAPIと連携することで、会話の内容に合った画像を自動で選出・表示し、視覚的なイメージを広げることもできるという。

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利用のイメージ図
会議開始時に発行するQRコードをスマホで読み取れば、画像や語句の表示を一時停止できる他、AIが表示した画像をリスト化して、お気に入り登録することも可能。会議終了後には、お気に入り登録した画像やテキスト化した議事録をスマホ画面で確認できるという。

デザインや広告制作での利用を見込み、月額課金制か、あらかじめソフトをインストールしたPCを販売する方式で提供する。AIは電通子会社のデータアーティストが開発した。将来はリモート会議にも対応するという。

【no.590】グーグルがAI利用のスマート返信をYouTubeに導入、今後多国語展開も

グーグルがAI利用のスマート返信をYouTubeに導入、今後多国語展開も

Google(グーグル)のSmartReplyは、4年前にリリースされたAIテクノロジーを利用した省力化ツールで、GmailをはじめAndroidのMessages、Play Storeのデベロッパーコンソール、その他の場所で受信した内容を解析し、ふさわしい返信案の候補を表示する。 この機能をYouTubeのクリエーターも利用できるようになった。

同社の発表によれば、最新版のYouTube向けSmartReplyはビデオのクリエーターがファンのコメントに対して素早く効率的に返信できるようにすることを狙っているという

この機能はYouTubeのオンラインダッシュボードであるYouTube Studioに導入された。これは、クリエーターがビデオを管理し、統計をチェックすることなどによりチャンネルをプロモーションし、ファンとの交流を図るために設けられたツールだ。クリエイターはYouTube Studioのコメント欄からチャンネルのコメント全体を表示し、返信処理ができる。

YouTubeで多数のフォロワーを持つクリエイターにとってコメントへの返信は非常に時間のかかる作業だ。SmartReplyはこの問題の軽減を狙っている。

【no.588】AIは欧州のサッカーチームを勝利に導くか? データ解析でパフォーマンスを最大化する試みが本格化

AIは欧州のサッカーチームを勝利に導くか? データ解析でパフォーマンスを最大化する試みが本格化

データバックアップサーヴィス大手のアクロニスは、欧州各地の名門サッカークラブの信頼を次々に勝ち取り、データの管理を任されてきた。そして同社はそれらの情報を活用することで、顧客であるクラブの勝率アップに貢献しようとしている。

ロシア生まれのシンガポール人で蝶ネクタイ好きで知られるシリアルアントレプレナーのセルゲイ・ベロウソフが設立したアクロニスは、さまざまなデータのストレージやバックアップ、サイバー攻撃対策といったサーヴィスを、世界150カ国以上の企業に提供している。同社はこの数年で「アーセナル」「マンチェスター・シティ」「リヴァプール」「インテル・ミラノ」といった強豪クラブと契約を結び、試合の模様を記録した数千時間に及ぶ映像データのバックアップ業務を請け負ってきた。

これらの作業を開始してすぐ、アクロニスの担当者たちはあることに気づいた。保存しているデータを正しく分析すれば、チームのパフォーマンス向上に活用できるはずだと考えたのだ。

「わたしたちのところには膨大な映像データが集まってきます。それらを分析すればいいと考えたのです」と、アクロニスのシニア・ヴァイスプレジデントのヤン=ヤープ・イェーガーは言う。「どのチームからも聞かれました。『おたくのデータセンターにうちのデータが蓄積されていると思うが、それを使って何かできないだろうか?』とね」

膨大なデータから一定のパターンを“発掘”
野球や自転車競技、オートレースなどのスポーツでは、こうしたデータ主導型の手法はかなり前から当たり前だった。それをサッカー界が取り入れたのは、比較的最近のことだ。

いまではさまざまなデータを統計学的に分析する「マネーボール理論」と呼ばれる考え方が主なサッカークラブに浸透し、高い技術力をもつデータ処理会社が少数ながら頭角を表している。それでもイェーガーに言わせれば、まだ改善の余地は大いにあるという。

「トップクラスのサッカークラブのほとんどが、複数のデータサイエンティストを擁する専門のデータ分析チームをもっています。ところが、その技術はいまだに驚くほど未熟で、本当に優れた分析力を備えたクラブはごくわずかなのです」と、イェーガーは言う。

アクロニスが各クラブに提案したのは、機械学習を応用し、チームがもつ映像データに基づいてアルゴリズムを構築することだった。つまり、人工知能(AI)技術を利用することで、映像をはじめとする膨大なデータのなかから一定のパターンを見つけ出すことを提案したのだ。これが実現すれば、監督やコーチは的確な判断をよりスピーディーに下せるようになる。

【no.587】アマゾンは物流センターで「ソーシャル・ディスタンスの確保」にAIを活用する

アマゾンは物流センターで「ソーシャル・ディスタンスの確保」にAIを活用する

新型コロナウイルスの感染拡大によって消費者からの注文が激増しているアマゾン。物流センターにおける従業員の安全管理について批判が相次ぐなか、防犯カメラやセンサー、拡張現実(AR)などさまざまな技術を活用することで、ソーシャル・ディスタンスの確保を徹底しようと試みている。

新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウン(都市封鎖)が始まってから、外出規制の影響でAmazonで買物をする人が急増した。物流センターは注文への対応に四苦八苦し、従業員たちからは職場の安全管理よりも利益が優先されているとの批判が噴出している。

これに対してアマゾンは自社の方針を擁護し、感染対策の詳細の公表を遅らせてきた。そして同社はようやく、倉庫などでのソーシャル・ディスタンシング(社会的な距離の確保)に人工知能(AI)を活用していることを明らかにした。施設内の防犯カメラの映像を分析し、距離が近くなりすぎそうな場合に警告を発するシステムだという。

「Proxemics(プロクセミクス)」と呼ばれるこのAIは、アマゾンのロボティクス部門の特別チームが開発したもので、3月半ばから運用が始まった。アマゾンはテクノロジーを駆使して物流センターでのソーシャル・ディスタンスの確保に努めているが、Proxemicsもそのひとつで、現在は世界で1,000カ所以上の拠点で導入されている。

システムは数分ごとに防犯カメラの映像を取得し、人と人との距離が十分ではないと思われる事例があった場合、状況を確認する部署に送信する。なお、プライヴァシー保護のため従業員の顔には自動的にぼかしがかかるようになっている。

防犯カメラには物体の長さを確認するような機能はついていないが、AIは人間の大きさに基づいて距離を割り出し、危険の有無を判定する。警告が出た画像をスタッフが確認して感染のリスクがあると判断すれば、設備管理の責任者に詳細を報告して対応を促すという仕組みだ。

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アマゾンの物流センターのスタッフはマスクの着用と対人距離の確保が求められている。PHOTOGRAPH BY AMAZON

対人距離の警告は減少
新しいシステムは人の密集も判別できるようになっており、防犯カメラに15人以上が同時に写ると警告が出る。例えば、検温ポイントなどに人が集まってしまった場合に、すぐに注意を促すことができるという。

アマゾンはProxemicsについて、新型コロナウイルスの感染対策以外で利用することはないと明言している。こうしたシステムについては4月のブログ投稿ですでに言及していたが、これまで詳細については明らかにしていなかった。

ロボティクス部門担当ヴァイスプレジテントのブラッド・ポーターはProxemicsについて、建物内のどこに感染リスクが潜んでいるのか発見し、新型コロナウイルスからスタッフを守るためにどのような対策をとればいいのか考える上で役立つと説明している。具体的には、プラスティックの防御壁の設置場所や、動線を指示する床の表示を調整すべきところなどがわかるという。

Proxemicsで得られたデータを参考に各拠点が独自に対応した結果、3月下旬と4月上旬には防犯カメラの映像からの警告件数が急速に減少した。ポーターは「施設内で働く人たちに、アマゾンは対人距離の確保に本気で取り組んでいるという決意を伝えることができたと考えています」と話す。「いまではソーシャル・ディスタンシングを誰もが受け入れていますが、3月時点ではきちんと実践してもらうために説得が必要だったのです」

ポーターはまた、職場でのルールが守られているか確認するためにアルゴリズムを用いることは、最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾスの経営方針とも一致すると言う。実際、ベゾスの有名な言葉に「善意ではうまくいかないが、仕組みをつくれば機能する」というものがある。

【no.586】横浜銀など、営業記録システムを開発 AIを活用

横浜銀など、営業記録システムを開発 AIを活用

横浜銀行などは、金融商品の販売時に顧客とのやり取りを記録する「営業応接記録」の専用システムを開発した。人工知能(AI)が記入内容を一次的にチェックし、確認者の負担を減らす。入力時に行員が記入する項目の多くを選択式にして簡易化した。2020年度前半から業務に本格導入する。

AIによるデータ解析を手掛けるフロンテオなどと共同で開発した。過去の応接記録をAIに学習させ、応接時のやり取りや商品説明が適切かをチェックする。あらためて人の目で確認するが、時間を短縮でき、見落としも防げる。入力の効率化と合わせ、作業時間を計5割ほど削減できるという。

金融庁は銀行や証券会社に、保険や投資信託の販売時に説明の過程や顧客の反応を記録するよう求めている。同行ではこれまで記入様式が統一されていなかった。新システムでは顧客の年齢や販売商品を選択すると、記入すべき事項が表示される仕組みになった。

【no.585】資産運用はAIにおまかせ、米国ロボアドバイザー市場価値はもうすぐ1兆ドル突破

資産運用はAIにおまかせ、米国ロボアドバイザー市場価値はもうすぐ1兆ドル突破

ニュースサマリ―:InsideBitcoinsが5月18日に発表したデータによれば、米国におけるロボアドバイザー市場は2020年に前年比40%増で、市場価値が1兆600億ドルに達するそうだ。また、グローバル市場においてもロボアドバイザーを活用する投資家の数は過去3年間で5.5倍増加するなど急激な成長を遂げている。

重要なポイント:世界のロボアドバイザー市場は、コロナウイルスの影響を大きく受けることもなく高い成長率を維持している。運用資産総額だけでなく、一人当たりの平均資産額や投資家の数も大きな増加傾向にあり、急激な市場の成長を支えている。

詳細情報:一般的なロボアドバイザーは、オンラインアンケートで顧客から集めたデータを活用し、自動化されたアルゴリズム駆動型の資産運用サービスを提供している。

米国のロボットアドバイザー業界の主要なプレイヤーには、Betterment、Nutmeg、Personal Capital、The Vanguard Group、FutureAdvisoなどがあげられる。
米国は世界のロボアドバイザー市場の約75%を占め頭一つ抜けており、中国、英国、ドイツと続く。
日本市場に目を向けても、口座開設数が2020年の110万口座から2023年にかけて260万口座へ2倍以上に増えると予測され、市場は活況である。
主要なプレイヤーとしては「WealthNavi」や、お金のデザイン社の「THEO」、テーマ投資で有名な「FOLIO」が挙げられる。また、楽天証券やSBI証券といった大手証券会社の提供するロボアドバイザーも登場するなど競争が激化している。
ロボアドバイザーの特徴として、人間の関与をほぼ必要としない点や口座開設時の残高や手数料が低額で済む点が挙げられ参入ハードルが低い。
背景:ロボアドバイザーの運用実績を疑問視する声もあるが、数字として証明されつつあるという情報もある。

【no.584】AIチャットボット「AI Messenger」、シナリオ改善トレーニングを追加

AIチャットボット「AI Messenger」、シナリオ改善トレーニングを追加

株式会社AI Shift(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:米山結人、以下AI Shift)は、提供するAIチャットボット「AI Messenger」に、シナリオ毎の離脱率や解決率が可視化できる「シナリオ改善トレーニング」を追加したことをお知らせいたします。

当社ではこれまで、”ユーザーの疑問解決にこだわった回答精度の高いAIチャットボット”の提供に向け、AIエンジンの強化や運用サポート機能『AI Compass』※の開発、また産学連携によるアカデミックな研究などを進めてまいりました。

この度、新たに追加した「シナリオ改善トレーニング」は、細分化されたシナリオ単位でユーザーの「離脱率」「到達数」「到達率」「解決率」が可視化できる機能です。改善が必要な箇所を数値で分かりやすく明示されることで、ユーザーの自己解決の促進が期待できます。

■シナリオ改善トレーニング画面イメージ

1.シナリオの改善
離脱率が高い場合、ユーザーとって分かりにくいシナリオ設計(導線)になっている可能性があります。シナリオ毎に「離脱率」「到達率」を把握することで、どの地点で離脱が多いのか全体の数値と比較して相対的に判断し、よりインパクトの大きな箇所から優先順位をつけた離脱率の改善が図れます。

2.回答内容の改善
本機能では、解決率に応じてアイコンを赤・青・黄に色分けし、視覚的にも判断しやすいUIにしています。これらを指標とした回答内容の修正により、解決率の向上へと繋がります。

当社では、今後もより高品質なチャットボットを目指して研究・開発に取り組み、顧客満足度向上へと寄与するカスタマーサポートの実現に努めてまいります。

※AIチャットボット「AI Messenger」、AI機能の強化により運用効率化を実現 ~回答精度向上へ繋がる運用サポート機能「AI Compass」を開発~(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000055962.html)
キャンペーン実施中「自社に眠っているデータをAIで宝の山にしよう」
当社では、現在50社限定で過去の問い合わせデータ分析を無償提供しています。
分析による問い合わせ内容の可視化から、チャットボットのスムーズな初期構築や導入後の効果の事前予測が可能です。

【キャンペーン期間】6/2(火) ~ 6/30(火)
【詳細、申し込み】https://www.ai-messenger.jp/news/455/
【活用例】自動化可能な領域の明確化、チャットボット導入効果の予測、サービス改善

■AIチャットボット「AI Messenger」について
「AI Messenger」は、独自AIエンジンを搭載したAIチャットボットです。チャットボットの初期構築から運用分析までフルサポートで負担なく導入できるほか、独自の運用サポート機能「AI Compass」により短時間で的確なチューニングが可能です。また、有人チャットツールの提供や、保有する沖縄チャットセンターによる有人対応までワンストップでの対応も実現します。

【no.583】AIは蜃気楼か、ディープラーニングの功罪から新型コロナまで、白熱した議論の中身 (1/6)

AIは蜃気楼か、ディープラーニングの功罪から新型コロナまで、白熱した議論の中身 (1/6)

マシンは人間の知能にどこまで近づいたのか、創造性を発揮できるのか。ディープラーニングはどこが画期的だったのか。これからの課題とは。新型コロナとデータサイエンティストの関係とは。日本ディープラーニング協会の産業活用促進委員会が2020年5月19日にオンライン開催した「JDLA内部勉強会」で、丸山宏氏、森正弥氏、石山洸氏、佐藤聡氏の4人の論客が、AI/ディープラーニングの現在と新型コロナの関係について、白熱した議論を戦わせた。

AIは技術者にとって蜃気楼のようなもの?
佐藤 皆さんはディープラーニングに関わってきて、社会実装やその他のチャレンジで数多くの案件をこなしてきています。視聴者の方々は、「ディープラーニングで何ができるだろう、自分の業務で使えないか」ということを知りたいのではないかと思います。イケているディープラーニングの活用方法があれば、ご紹介いただきたいと思います。

森 個人的に注目しているトレンドとして、「クリエイティブAI」と総称できるようなAIアプリケーションのトレンドがあります。大量のデータを学習して予測や分類をしたり、法則性を発見したりという形でのAI活用ではなく、そこで学んだことを創造的なことに生かしていこうというアプリケーションです。絵を描く、小説を書く、作曲をするなど、アーティスト的なものが多かったですが、最近は記事を書く、広告のクリエイティブを作るなど、実際のビジネスへの応用が始まってきました。こうした動きに注目しています。

(注目する理由は、)経済的な価値のある、創造的なコンテンツをAIができるようになると、「人は何をやるんだ」という議論になります。人間のポテンシャルや、やるべきことを見出す意味でも注目しています。

佐藤 「AI」「人工知能」という言葉は独り歩きしていると思います。「創造性、知能があるのが人間だ」という考え方がありますが、皆さんの考える知能とは何なのでしょうか。

石山 創薬の事例もあり、AIは化学一般に使えます。味覚については「こういう味にしたかったらこういう配合にしてください」といった提案ができます。そういった商品企画は、芸術のレベルではないものの創造力があるといえるし、思ったより現場で活用されています。比較的クリエイティブなものへのAI活用が始まっているイメージです。料理でも、松嶋(啓介)さんのようなミシュランクラスの人が、「AIを活用したら何かできるのではないか」と活動を始めています。

佐藤 日本ディープラーニング協会が、あえて「ディープラーニング」という名前を使って(活動を)始めたのには、「AI」「人工知能」というと広くなってしまうのでやめよう、ディープラーニングにフォーカスしようという意図があります。諸説あるとは思いますが、知能の定義の1つは「複雑な目標を達成できる能力」です。絵画、音楽、創薬などは非常に複雑な目標ですが、これを解決したら知能といえるのでしょうか。

例えば今(、AIは)かなりの精度で物体認識ができます。これはちょっと前までは複雑な目標で、「これが人工知能なんです」と言えたかもしれません。だが、今となっては疑問です。「StarCraft」という戦略ゲームがあり、非常に複雑な目標を達成する能力がないと勝者になれませんが、(勝利できれば)これは「知能」と言えるのでしょうか。今は「知能」というかもしれないけれど、(後になれば)「いやいやそうじゃなくて」ということが、繰り返されている気がします。私は「AI」「人工知能」というものがあるのかというと、技術者にとっては蜃気楼(しんきろう)のようなものではないかと常々思っています。

何か新しいものが出てきて、知能的に見えると、「人工知能だ」と思ってそこに歩んでいくが、たどり着いてみると、違うものがある。今回は、「ディープラーニング」というものがあり、とても有効で、今は「人工知能」とも言われる。(だが、そのうち)これが普通になってしまって、次にまた新しい人工知能っぽいものが見えてくるのではないか。

私はこれを「AI蜃気楼説」と呼んでいます。追いかけていくが、逃げていくというようなものなのかなと思っています。

【no.581】ウェザーニューズ、AIを用いた電力需要予測システムを開発

ウェザーニューズ、AIを用いた電力需要予測システムを開発

現在、多くの電力事業者では、気象や暦が類似している日の実績を考慮して独自に計算した電力需要予測を基に電力取引を行っている。このため、電力需要予測のより細かい修正には人手が必要であり、より精度の高い電力需要予測を行うためには豊富な経験知を持ったスタッフに頼らなければならないという課題があった。

株式会社ウェザーニューズは、独自のAI技術を用いた「電力需要予測システム」を開発し、同システムを用いた「電力需要予測サービス」の提供を開始した。

同システムは、電力会社が保有する消費電力など最新の実績データとウェザーニューズの気象データを取り込み、AIが30分毎に学習し続けることで電力需要を予測する。システム開発においては、住友商事株式会社と新電力事業者のサミットエナジー株式会社と共同で、同社の消費電力量などの過去データや需給計画策定の経験知を活用した。

サミットエナジーに同サービスを4月1日から運用開始したところ、導入から1週間で電力需要予測の計画の効率化によるコスト削減と前日での需要予測の精度向上が確認できた。精度検証によって同システムの有用性が高いことが認められ、サミットエナジーでの採用が決定した。また、予測精度の向上によって調達量が最適化されることで、環境負荷の低減にもつながると見込んでいる。

【no.580】仕事が奪われる? ベテラン広報がAIと対決、勝負の行方は

仕事が奪われる? ベテラン広報がAIと対決、勝負の行方は

AIはデータ分析などによって、それまで豊富な経験値やノウハウが必要とされた仕事を自動化します。時折その負の側面として、将来は人の仕事を奪うのでは……ということも指摘されてきました。

では、我々広報の仕事はどうなのでしょう。そこで今回、「Candy」というAIサービスを開発している広告ベンチャーのスリーアイズ(山形県米沢市)に協力してもらい、この数カ月にマスコミが発信した記事のトレンドを、AIがどう分析しているか調べてもらいました。

これに対し、一応広報歴15年以上の私鈴木が、実際にとったアクションはどうだったか、というものを併せて検証してみました。

まずCandyが何をしているかについて簡単に説明しますと、日本語で記載されているネットニュースを自動で読みます、ひたすら読みます。これは我々広報が日々やっている「記事チェック」に相当しますね。

そしてここからがAIの本領ですが、それぞれの記事が「何について書かれているのか」という意図を理解し、文意と関連を持つ単語を抽出します。単純なキーワード検索、頻出単語と違い、AIの場合は記事の意図を理解しているため、抽出した単語は人が記事を読んだときの印象に残る単語に近いのです。国語のテストをやらせたら、さぞかし優秀なことでしょう。

つまり広報の仕事に置き換えると、「今、何についての記事が多いのか=記者の関心はどこに向いているのか」を可視化してくれるというわけです。ちなみにCandyの本来の用途は、ここから記事内容と関連性の高いオンライン広告を表示させることです。ただその振る舞いは、非常に広報担当の日常に似ていると言えます。

さて、そんなCandy君の実力を試すうえで、2020年の2月から5月までのニュースの中から、月単位で「パソコン」または「PC」に関する記事について、その論旨に関連する単語を抽出しました。トップ5は以下の通りです。

・2月:ITUNES、メモリ、厚労、検査機関、ICLOUD
・3月:コロナ対策、BLUETOOTH、MACBOOK、IPAD、ロックダウン
・4月:コロナウイルス、テレワーク、感染拡大、検査キット、モバイルPC
・5月:コロナ対応、オンライン、社員PC監視ツール、MOBILE、社員PC

見てお分かりいただける通り、既に世間のニュースが新型コロナウイルス一色となっていた2月の段階で、まだその話題はパソコンのニュースとの関連は低かったようです。これが3月になり、新型コロナウイルス対策、ロックダウンがパソコン関連のニュースの中心になってきます。そして4月になると緊急事態宣言が発令され、新型コロナウイルス、テレワークがパソコン関連ニュースの中心になります。またトップ5には入りませんでしたが、「Zoom」という単語もこの時期から出てきています。

興味深いのは、5月になると「社員PC監視ツール」というワードの重要度が上がってきている点です。他にも「音質」「ネットワーク」といったワードもあり、テレワークをやってみて分かった課題に関する記事が増えてきたことがうかがえます。